〈佐藤佐吉落語祭〉の面白さについて
vol. 12 2020-03-21 0
サポーターのみなさま、気にしてくださっているみなさま
ご支援、応援コメント、本当にありがとうございます。様々なお気遣い、とてもはげまされております。
さて、3月24日(火)に開催が予定されていた「佐藤佐吉落語祭」、それは「演劇祭のなかに一日だけ落語祭やるの面白い!」という発想から生まれた演劇祭関連企画でした。このたび中止にはなってしまいましたが、とてもいい企画だったと今も思っているので、改めてご紹介させてください。
[王子小劇場と落語]
花まる学習会王子小劇場では年2回「王子落語会」を開催しております。いつも地域の皆様で満席を頂いております。
また「俳優割」という破格の金額設定がありながら、あまりリーチできていないな・・・という反省も、今回「落語祭」を作った理由の一つでもあります。
通常の落語会についてはこちら→http://ojirakugokai.blogspot.com/(王子落語会ブログ)
[佐藤佐吉落語祭とは?]
演劇人にもっと落語に親しんでほしい!そんな担当の熱い気持ちから、今回の佐藤佐吉演劇祭のうち、1日だけ、佐藤佐吉落語祭の開催が決定しました。
この日は、昼公演『王子落語会チャレンジ』、夜公演『王子落語会デラックス』と銘打って、丸一日落語を行う予定になっていました。
《王子落語会チャレンジ》
これは、演劇人による落語です。劇団「地蔵中毒」の立川がじらさん、元コーヒーカップオーケストラの三遊亭ぽん太さんという、演劇界ゆかりの噺家さんに審査員を依頼して、R-1グランプリみたいに賞を出す、ゆるめの大会です。
出演者は公募によってすでに決定していました。
出演(敬称略)
大塚由祈子(アマヤドリ)、奥山樹生(劇団片倉天国)、公社流体力学a.k.a 太田日曜、清水建志、武長慧介(コメディアス)、長谷川浩輝(快晴プロジェクト)、藤木陽一(アナログスイッチ)、藤口圭佑(藤一色)、前田隆成(ハコボレ)、依田玲奈
みなさん、現在活躍中の演劇人です。
ここにあげたお名前以上に、多くの方からご応募をいただき、選考はとても悩みました。今更ですが、本当にたくさんのご応募ありがとうございました。ご出演が決まっていた皆様は、演目等すでにある程度考えてくださっていました。みなさんの希望演目の内容はここでは細かくは明かせませんが、「楽しくていい演目だよね!」というようなものから「え!それをやるの!」というようなやや難度の高いもの、完全創作まで多岐にわたっていて、私どももとても楽しみにしておりました。
《王子落語会デラックス》
こちらはプロの噺家さんたちをお呼びする、寄席形式の落語会です。
出演(敬称略)
瀧川鯉昇、桂米紫、瀧川鯉斗、立川がじら、三遊亭ぽん太、立川幸吾、三遊亭ぐんま、シャンソン姉さん 蒻崎今日子
江戸、上方、古典、創作の入り混じった、楽しいコンテンツだったと自負しております。
本当にそうそうたる皆様に、ご出演をお約束いただいておりました。
補足しておくと、このシャンソン姉さん、という方はシャンソンを歌いながら漫談をするという芸をお持ちの方です。寄席にはいわゆる「色物」という落語以外の演目があって、たとえばこういった漫談や、曲芸なんかが「色物」にあたります。
寄席というパッケージごと、その枠組みも含めてお客様に楽しんでいただきたい、そんな気持ちで作ってきた企画でした。
チケットは全席当日券、昼夜含めて通し券出入り自由、客席は桟敷(できれば畳のようなもの)、スタッフは和服を着て、提灯も吊って……と、いろいろな趣向を考えていました。
劇場としては、(おもに開催まで何人にお越しいただけるかわからない点など)、初めてのことが多くてどきどきもしていましたが、やってみればきっと素敵な会になったと思うのです。
演劇と落語は、近くて遠い舞台芸術です。落語経験のある俳優は多くはないし、経験があっても披露の機会がなかったりします。
劇場で落語をやるという経験、それをきくという経験(しかも一日中)というものは、きっと素晴らしいものになったはずです。
このクラウドファンディングの支援金のうちの2%は、この日のためにスケジュールをあけていてくださった噺家さんのギャランティの補填にあてられます。現状では、心ばかりのお礼しかお送りできていない状態です。
演劇祭自体が、延期開催を目標としているように、いつの日かこの「佐藤佐吉落語祭」も、日の目を見るときが来ると信じています。
落語というチャレンジを決断してくれた昼公演出演者の皆様、また劇場からの依頼を快く受けてくださった夜公演出演者の皆様、またこの企画を気にかけてくれていたお客様のために、もう一度「落語祭」ができるよう、引き続きがんばってまいります。
--そのほかの団体紹介はこちらから!--