働く=自由をつくること by 岡本菜穂(SIRI SIRIデザイナー)
vol. 39 2015-12-16 0
クラウドファンディングも残り10日を切りました。現在56名の方に取材をし、154名の方にサポートを頂いております。ありがとうございます!
取材を通じてとにかくぞれぞれの「働く」の定義がありますが、共通項が少しづつ見えてきたように思います。働くために生きるという発想からいかに自身を解放するか。。。
さて、今回はジュエリーブランドSIRI SIRI(シリシリ)のデザイナー、岡本菜穂さんにお話を伺ったダイジェストです。
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西麻布の交差点から歩いて間もない道沿い、SIRI SIRIのアトリエは時が止まっているかのような佇まいのビルにある。ここにアトリエ兼事務所を構えて3年だ。昨年は同フロアにブランド初となる直営ショップをオープンした。
SIRI SIRIというブランドが生まれてからもうすぐ10年。立ち上げた当初、彼女は家具のショールームで働いていた。約5年間はショールームの仕事をしながら、平日の夜と週末を使ってジュエリーを制作。週7日働く生活をしていたという。
当初は個人的に制作をしていたが、自己表現として催事に出展した際、作品がセレクトショップのバイヤーの目に留まったのを機に、買い付けが増えることで生産の体制を整えていくことに。次第にジュエリー制作が仕事になり始めた。当時つくっていたのはベストセラーとなり、今でも人気を集めるシリーズとなっている。
学生時代よりアンティークジュエリーが好きだったが、金属アレルギーのためそれらを身につけられなかったという岡本さん。コレクションに登場するガラスを用いたジュエリーは、はじめは自身にとっての問題解決の手段だったという。
「働くとは、自由を得る手段、自分で社会をつくっていく方法」。自分の好きな世界は、自分でつくっていけば良いのだ、と話す。「社会に違和感や文句があるならば、自分の仕事で自分の道をつくっていくのが良いと思う」。デザイナーとしてのクリエイションだけでなく、彼女の仕事の哲学を聞ける貴重な機会となった。