好きなことをやるからには責任を持ってやる by YUKI FUJISAWA
vol. 40 2015-12-18 0
おはようございます。
YUKI FUJISAWAのブランドで活躍するデザイナー藤澤ゆきさんにインタビューをしました。昨年は、彼女の初展示会をみどり荘のギャラリーにて開催しました。
「働く」を再定義する本。彼女の働くは、働かされるなんて気持ちはゼロ。だから土日休みではなくて周りから大変だね、と言われることにむしろ戸惑うと。。。
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大学3年生からはじめて5年目になる。はじめは、リボンとか手縫いのバッグから始まったが、バイヤーの方がその後ろにある生地を気に入ってくれて、そこからブランドが始まっていった。学校に行きながら作品作りをし、卒業してからはアパレルのブランドでバイトを始めた。正社員でもよかったが、希望以外の部署に配属される可能性もある。そうなるとこれまでやっていたことが無になってしまいそうな気がしたので、バイトという立場を続けた。しかし、週5バイトで土日自主制作という生活に限界を感じ、半年で退職。ちょうどその時に同年代のカメラマンがフリーになり真剣に取り組んでいる姿を目の当たりにして、負けた、と。。。一念発起しブランド活動一本に。
昨年に初めての展示会を開催し、少しずつ変化しはじめた。今年に入ってからは自分で選択できるようになったという。これまでは、来た仕事はとにかく受けるというスタンスだったが、今は自分がやりたいと思える方向に進めるようになってきた。作品と商品の違いは、ビジネスとして成立するかどうか。買ってくれる人がいるのは商品、自分よがりなものは作品、と明確だ。
染色工場で武者修行をしようと思ったこともある。けれど、自分は職人になるよりも、どういう風に技法をモノに変換していくか、どのように見せるかということのほうが長けているように感じている。だからそっちを目指していきたいと思っている。今後はデザイナーの立場として日本の工場の持つ技術と取り組みをしていきたく、工場や産地へ足を運ぶようにしているという。
とはいえ、これからどういう風にやっていくかの見通しが見えなくて落ち込んだ時期もあったという。そんな時期みどり荘で雑誌のデザインなどを手がけている岡村さんから、仕事とプライベートを分けようとするけれどそうしなくていいんじゃないか、という話を聞いた。皆が仕事は仕事、プライベートはプライベートと分けるからそうしようと思い込んでいたけれど、私はそうじゃなくていいんだと、何か靄がすっと消えた感覚だった。
「私は、小さいときからデザイナーになりたくて、それが叶って商品やものを通じてコミュニケーションができて、それで生活ができて、すっごい幸せなのに、どうして苦行みたいになってしまうんだろう。。」と思っていた気持ちがなくなったそうだ。そして、好きなことをやっているからには、しっかりと責任を負わなくては、とも自分に言い聞かせている。自然体の中に、確固とした意思が感じられ、明確な言葉でそれを表現してくれる。インタビューを通じてとても勇気を貰った気持ちになった。