完成!
vol. 17 2016-05-13 0
長編映画「リバースダイアリー」が完成しました。
プロジェクト発足から約1年半もかかってしまいましたが、今持てる力を全て出しきり、一切妥協のない作品に仕上がったと思います。
本作は、僕の初長編作品「Wiz/Out」以来、実に10年ぶりとなるオリジナル脚本&セルフプロデュースの映画です。
この10年間で多くの挫折があり、その中で掴んだ経験と知識、人脈の全てを注ぎ込みました。
様々な試行錯誤の末に、自分が納得できる作品にするためには「プロセス」と「信頼関係」こそが何よりも大事だという結論に至り、本作では十分な準備期間を設けるとともに、イメージを共有できるスタッフを揃えました。
今回は脚本、監督、編集、製作を兼任するだけにとどまらず、ロケ地交渉や申請、スケジュール進行、小道具や食事、ホテルの手配、連絡関係、運転etc…と多岐に渡る作業を兼務していたので、自分の処理能力の限界に挑むような側面があったと思います。
ほとんど自己出資なので、映画の予算を確保するために、映画の準備と並行して映像や脚本など様々な仕事を入れざるをえず、多忙を極めました。
予算がないため、何かを依頼するにも作品に興味とかやりがいを感じてもらう以外に方法がないので、ひたすらお願いすることばかりでしたが、僕の映画ならと、二つ返事で協力してくれた人たちにとても勇気づけられました。
自分が持っているイメージが、現場の俳優やスタッフの才能と共鳴することで高まる。
一人が放つエネルギーが別の人に伝播し、激しい振幅となって、想像もしていない領域にまで到達する。
撮影や編集の際に、そういう瞬間が何度かありました。
そして、そうやって作られた作品は、きっと観る人の心にも響くのだと信じています。
何か大変なことを始める時、恐れや不安から、ついやらない理由を考えてしまうものです。
自分で自分を納得させて、先延ばしにしてしまう。
でも、作らずにはいられない衝動があって、それに正直に従ってみたら、手を差し伸べてくれる人たちがいました。
作者の想いと作品の評価は別です。でも作者の想いの入っていない作品が評価されることはないと思います。
この作品はちゃんとそれが入った作品だし、ちゃんと評価されるだけの高みに到達していると確信しています。
5月20日と29日に完成披露試写会を行い、スタッフやキャスト、そしてこの作品に協力、応援してくれた人たちに向けての上映を行います。
ここがゴールではないけど、ひとまずの区切りを皆と祝いたいと思います。
これまでの全ての出会いや出来事に、意味があったのだと思える作品です。
この無謀な挑戦に付き合ってくれた全ての人に感謝いたします。
ありがとうございました!!