釜ヶ崎の達人たちは、井戸掘り講座の前に動き始める
vol. 9 2019-04-27 0
泥水と砂で、これ以上掘り進めるのは危険ということで
土留めをつくることにして、蓮岡さんが帰ったあと
釜ヶ崎のおじさんたちは、どういう形にするか、材料、道具を話し合っています。
そして、講座の前日、急に買い出しに出かけ、杉の矢板とチェーン、滑車などを買い込んで
四角い箱を作り始めました。
あれよあれよ、というまに、大きな四角い箱状のものができあがります。
直径120cmの穴のあいた、コンパネのところに4箇所、切り込みが入っています。
置いてみると、箱はぴったり。
ぴったりではないのです、四すみに1cmほどの遊びがあり
そこにまた、手製の箱の遊びを生かしながら、止めるための装置が制作されています。
この箱は、おそらく10年ちかく持つだろう、ということです。
「10年たったら、この中にもう一回り小さい箱を作るしかないな」と言われました。
その頃、わたしたちは、ココルームはどうなっているのでしょう。
そして、この街、釜ヶ崎は?日本は?世界は?
10年先に大きなお荷物を設置したのか、土産物になるのか、それはわかりません。
明日も、井戸を掘りすすめます。