ウガンダの子どもたち(教育事情#1)
vol. 8 2017-06-29 0
こんにちは!staffの山崎です。
「アフリカから学ぶ」をモットーに教育研究をしていて、cinema starsではアフリカ・教育関連情報の監修を主に担当しています。今年も、cinema stars アフリカ星空映画館のチャレンジができることを、とてもありがたいなと嬉しく思っています。よろしくお願いいたします!
さて、cinema stars アフリカ星空映画館は子どもたちに「はじめての映画体験」を届け、夢を持つきっかけを創ることを目的としています。では、ここにやってくる子どもたちには、どんな子どもたちがいるのでしょうか??
教育という側面では、学校に通っていたり、通っていなかったり、文字が読めたり、もしかしたらまだ読めなかったり、計算が得意だったり、これから習う子だったり・・・・様々な状況があります。子どもたちのことを知るために、少しずつ教育に関連することもご紹介していきたいと思います。まずはウガンダの教育制度の基本事項からスタートです!
ウガンダの教育制度は小・中・高・大の段階があるのは日本と同じですが、少しずつ長さが違います。
まず、小学校は7年間。前期中等教育(中学校)が4年間、後期中等教育(高校)が2年間、そして大学は4年間という7・4・2・4制です。3学期制で、今はちょうど2学期(5月~8月)。cinema stars が映画上映会を開催する8月はちょうど2学期が終わる頃になりそうです。
ちょっと興味深いのが、誰がその学校をつくってきたか、ということです。ウガンダの宗教とても関係してくることがわかるのです。ウガンダの全国の小学校のうち、公立校は全体の約83%に相当します。でも、政府が設置した学校はそのうちたった5.5%。では、誰がつくったのでしょう。
一番多いのは、ウガンダ教会がつくった学校(Church of Uganda, 4,702校:34.6%)です。次に、カトリック(4,259校:31.4%)、そしてイスラムの学校(873校、6.4%)(*出典URL参照、データは2004年)。
これは、もともとキリスト教布教のためにウガンダにやってきたミッショナリーがウガンダのあちこちで教育施設をつくったことによります。1900年~1920年代に設立された歴史の長い学校も多いようです。キリスト教の方々がもっとも多く、次にイスラムの方々の多いウガンダ。教育とのつながりが見えてきますね。
また、最近では小学校に通う前の準備として、3~5歳の子どもたちに就学前教育を推進する動きが顕著です。幼児教育施設の数も2002年から2016年を比べると約7倍(844→5763)に増え、子どもたちの数は2004年以降11倍(約4万人→約47万人)に増えています。
小学校に通う前の教育を推進することは、世界的な流れでもあります。日本も、同じように幼い頃からの教育を進めようとしていますね。
さて、こうした「制度」が用意されて、すべての子どもたちに学校へ行くようにとされています。基本的には、小学校は都市部でも農村部でも行けるようになってきているので、cinema stars星空映画館にやってくる子どもたちの中にも学校に通う子たちは少なくないでしょう。
でも、彼らにも色々な事情があります。学校が家から遠かったり、お家のお手伝いをすることが先だったり、他にも何かそれぞれに理由があって学校に行けたり行けなかったりするかもしれません。
でも、学びたい気持ちはみんな一緒。友だちとおしゃべりしたり、遊んだり、素敵な経験を共にすることで、日々を楽しむことができるのはみんな一緒です。
cinema stars では、そんな子どもたちの誰もが一緒に映画を楽しんで、いろんなことを学ぶ機会を創りたいと思います。学校でできることと、私たちができること。それぞれの立場で子どもたちを想って活動していきたいなと思います。
★わたしの初めての映画@映画館
・・・応援メッセージをくださった小松さんと同じく、やっぱりドラえもんです。タケコプターで空を飛んでいる時には同じように飛んでいるように感じたり、スクリーンいっぱいのタイムマシーンに一緒に乗っているように見えたり、大画面だからこその魅力を存分に味わっていたと思います。
そして、大きな音。ふだん聞けないくらいの大きな音楽や登場人物のいろんな声や音が聞こえてくることに圧倒されたことも、初めての映画の印象でした。
Eri Yamazaki
参考:http://home.hiroshima-u.ac.jp/cice/wp-content/uplo...
(写真はすべてグルタウン・プライマリースクール、撮影桜木奈央子)