「アトリエ・チェンドル」ポストカード紹介、応援メッセージが届きました!
vol. 2 2022-07-12 0
右:マレーシアの首都、クアラルンプールにある見どころを散りばめた地図イラスト
左上より、ヒンドゥーの聖地のバトゥ洞窟、国立動物園、マレー系の昔ながらの家が残るカンポンバル、ナイトマーケット、ツインタワーがあるKLCC、チャイナタウン、インド人街ブリックフィールズなど。
左:ラマダンバザール
イスラムの断食月の間に出現する屋台村(ラマダンバザール)。日没後に食べるものを買うために、夕方ごろからにぎわうマーケットです。ムスリムの人たちのカラフルな服装、ワクワクした雰囲気が表現されています。
★服部こまこさんより、応援メッセージが届きました!
~マレーシアの色彩の豊かさとは。WAUに期待すること~
「異なるものが、異なるまま存在する」という言葉は、そのままマレーシアで目にする色彩の豊かさの理由を説明しているように思います。
マレーシアの若者たちは流行に敏感で、ショッピングモールやカフェに行けば、欧米など世界のトレンドを意識した流行りの色づかいのインテリアやファッションをたくさん見かけます。でも、そうした流行色を楽しむ一方で、多様なバックグラウンドを持つ人々の暮らしにしっかりと根付いているのは、自分たちのアイデンティティを表す色です。
・ラマダン(断食月)やハリラヤ(お祝い)の季節によく見かけるさわやかなブルーやグリーン
・中華正月や中秋節に街を彩るのは、あたたかいレッドやオレンジ
・ヒンドゥー教徒の光の祭典・ディーパバリには、パープルやイエローの鮮やかな飾り付け
マレー系、中国系、インド系、先住民族の人々など、それぞれの文化で大切にされてきた縁起の良い色、伝統的な衣装、飾り、食べ物などに使われる色、普段の暮らしに好んで取り入れる色には、どれも純度の高い色特有のエネルギーを感じます。
さらに、マレーシアでは自然の色も力強く豊か!太陽の光と恵みの雨をたっぷり浴びて育つ草木や花、果物の色は鮮やかで元気いっぱいです。
多彩な色がそれぞれの個性を発揮しながら、にぎやかに調和するマレーシアの日常を描きとめておきたくて、現地に住んでいる間は小さなスケッチブックを持ち歩いていました。
マレーシアにはドイツの有名文房具ブランド「ファーバーカステル (Faber-Castell)」の工場があり、良質な水彩色鉛筆が近所の書店などで安く買えるのも魅力です。もともと息子のお絵かき用に買ってあった24色のセットを使って気軽に描きはじめましたが、発色の良い水彩色鉛筆の楽しさにはまり、48色、60色、と色数をそろえていきました。
ポストカードの地図イラストは、もともとクアラルンプールにある難民の学校をサポートするために描いた絵です。普段はあまり出歩けない難民の子たちも、MAPの中では制服を着て自由に歩いています。
マレーシア文化通信『WAU』は、クアラルンプールに住んでいた頃、2016年の12月号をKLCCの紀伊國屋書店で手にして以来の大ファンです。WAUのおかげで、マレーシアの魅力の奥深さを知りました。読むたびに新しい発見があり、もっと知りたい!と思うことがいっぱいです。WEB版での展開、新しい試み、そして充実したサイトになるよう応援しています! イラストレーター 服部こまこ(アトリエ・チェンドル)