絵本づくりの道のり-その3 子どもたちへのメッセージ
vol. 25 2017-05-16 0
今、インドは夏の真っ盛り!気温は40度以上、首都デリーでは44度ほどあります。
ワルリの村でも連日40度を超えています。けれど、マンゴーが美味しい季節でもあります。
家の庭に大きなマンゴーの木があって、2年に一度実をつけます。土間で昼寝していると、「ドスン!」という音。驚いて目をさますと、マンゴーが転がっています。次から次にドスン、ドスンと落ちてくるマンゴー。家の子どもたちと近所の子どもたちが集まってマンゴーを拾っては皮をむき食べ、拾っては皮をむき食べ。でも、ウルシ科なので、食べすぎると口の周りがヒリヒリしてきます。多すぎて食べられない分は漬物や調味料にして保存食にします。
同時に、ターディーというヤシの木の樹液からできるお酒も素晴らしく美味しい時期です。
ワルリの村の人々は、酷暑の中でもジャングルの恵みをうけて、生きています。
さて、「パリプルナジャングル〜みちたりた森」の完成がいよいよ今週末に迫ってきました!
作った本人である私たちも、かなりワクワクしています。
実は、絵本本体と合わせて「次世代の子どもたちへのメッセージ」集をつくりました。
学芸員、学校の先生、母たち、会社の社長、ファーマー、珈琲茶屋店主、幼稚園生、小学生・・・いろいろな人たちから寄せられた言葉が絵本を読む子どもたちの栄養となって、人生のある瞬間に元気の源になってくれたら、と思っています。手に取った人が、自分のメッセージを書き込めるスペースもあるので、誰かに手渡すとき、一緒に渡してほしいな、と。
絵本は、5月24日(水)のウォールアートプロジェクト2017キックオフイベント「土とアートを耕す」でお披露目になります。
7 - 8月に北インド・ラダック地方で開催する「アースアートプロジェクト in ラダック2017」と、9月にワルリ族の村で開催する「第2回世界森会議」へ向け、行こうと決めている人、行こうか迷っている人、日本から応援!という人たちが出会い、たくさんのスパークが生まれたら、と思っています。
午後4時〜午後5時50分は映画「エディブルシティ」の鑑賞会です。アメリカ西海岸で始まった、都市を舞台に自分たちの手で食べ物をつくってみよう、というムーブメント。「自分にも食べ物が作れるんだ」、そんな思いを強くしてくれる映画です。ゲストに水ジャーナリスト・橋本淳司さんをむかえ、雨水貯水の話を中心に、エディブルシティの感想や、自分が目指すことを伝えあいましょう。
第3部は、招聘アーティストの淺井裕介さんと、土壌学・生態学者の藤井一至さんのアースアートトーク。これまで制作地の土を掘り、それを使って何作もの泥絵を制作してきた淺井さん。スコップを片手に世界各地の土を研究している藤井さん。私たちにとって、身近なはずなのに普段じっくり考える事の少ない土と”親しい”お二人。画家と学者・・・この異色の組み合わせは、私たちを思いもよらない方向へ導いてくれる予感がします。
遠方の方もいらっしゃると思いますが、ぜひいらっしゃっていただけたら。
プロジェクトの資金源となるインドの手仕事「ツォモリリ」の展示販売会もお楽しみに!
okazu