白ばら物語とは
vol. 1 2018-09-13 0
1. 白ばら物語とは
私たちが初めて入店した2013年2月28日に、偶然にも日本最北端の現役グランドキャバレーの称号を得ていた「白ばら」。まことしやかに囁かれる閉店の噂に触発され、昭和の時代を照らす灯台として残り続けて欲しいと、我武者羅に応援し続けた日々。しかし力及ばず、2015年末、惜しまれながら閉店。それでも諦めず、贅を凝らした煌びやかなこの宝石箱のような空間を「昭和大衆文化遺産」として後世に、勝手に、残そうと闘い続けるバカな市民たちの5年に渡る(またそれ以後の)紆余曲折を記録したノンフィクションです。
3歩進んで2歩下がる♬ 昭和の名曲「365歩のマーチ」ってのはまさに「白ばら」のために作られたような歌。 波乱万丈、どん底もあれば有頂天もあり、 悲しい別れに嬉しい出会い、感謝感激雨あられ、極寒猛暑に生まれる感動秘話・・・事実は小説より奇なり。これほど「奇なる」を量産していただかなくとも結構ですと役者一座が涙ながらにお願いしても、此の物語の構成作家先生(天)はお構いなしに棘(イバラ)の脚本を書かれる。「ほら来やがったスットコドッコイ、苦労上等!有難て~ことじゃねーか」
と負けず嫌いな劇団員はマゾのように上気して虚勢をはる。
これじゃまるでSMじゃねえかっ! はい、(S)白ばら(M)物語ですから!
数寄者にこよなく愛され、悲劇を喜劇に「白薔薇座」の幕は今日も開きます。
■第3章までのあらすじ
〜閉店から第1期クラウドファンディングまでの歩み
3章までのダイジェスト
東北の地に57年間、ひっそりと頑なに咲き誇った昭和の大衆文化遺産を守りたい。右肩上がりの昭和の最盛期に放った「幻の灯」を再現したい。そんな夢を胸に、断崖絶壁の狭い道を横這いで進み続けた5年の月日。一歩先に進んだ瞬間、来た道が崩れ落ちる。後戻りできない棘の道。
2015年12月30日に閉店。3ヶ月後には電気の契約も解除し廃屋ビルとなる寸前だったのです。ビルのオーナーである奥羽観光さんが維持管理費(固定資産税、電気基本料月額6万円)を賄っていけるように「貸しスペース」としての再生を目指しますと交渉し、なんとか踏みとどまってもらい、2016年はイベント開催に奔走した年でした。
8月には余りの赤字垂れ流しに諦めを決意したのです。9月はお休みさせていただき、年末までは月1回開催し終了する気持ちだったのです。10月、放心状態だった私に舞い込んだイベント利用の申込み。手伝ってくれる仲間を募集したところ沢山の人が集まってくれました。
再開への希望が微かに見え始めたと思った矢先、消防署の立ち入りが入ります。そして、出された結論は、、、消防設備を整えなければ不特定多数を入れてはならない!・・・イベントが打てなくなりました。当然、お店として開業することもできません。そこで悩んだ挙句、クラウドファンディングに思い切って挑戦し、全国の皆さまからのご支援を仰ぎました。ここまでが第3章までのあらすじです。
詳しくは前回のクラウドファンディングの プロジェクトページをご覧ください。
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