師匠・点雲役、入船亭扇遊師匠を御紹介します。
vol. 75 2014-07-07 0
クランクアップまであと1日。
主役・三語郎の師匠・仙栄亭点雲役を務めます、入船亭扇遊師匠を改めてご紹介させていただきます。
1972年(昭和47年)11月:9代目入船亭扇橋に入門、前座名扇ぽう。
1977年(昭和52年)3月:二つ目昇進で、初代扇好襲名。
1983年(昭和58年):NHK新人落語コンクール優秀賞受賞。
1985年(昭和60年)9月:真打昇進。扇遊と改名。
1992年(平成4年):文化庁芸術祭賞受賞。
安定感のある語り口、非常に良く通る声、華やかさをまとった佇まい。そんな扇遊の落語はいつも、江戸の大店の 旦那から、喧嘩っ早い職人衆までもいきいきと目の前に登場させてくれる。そのどれもが明るくカラッとしているのもまたいい。
昭和6年生まれの入船亭扇橋の弟子と して、しっかりした基礎の元に築き 上げられた演技力と、これもまた師匠譲りのユーモアも深く、どこまでも落ち着いた気分で古典落語の世界へと誘ってくれる。どちらかと言え ば古典を古典としてしっかりと伝えてくれるオーソドックスなスタイルであり、派手さこそないが、実力はずば抜けている。
(ビクター二八落語 噺家名鑑その9「入船亭扇遊」HP解説文より)http://28rakugo.com/hanashika/588
そうそうたる経歴です。
映画の企画当初からお世話になっている、橘家圓十郎師匠のご紹介で壱岐監督が直接交渉、「落語界のためになるのなら」と前向きにご出演頂きました。
ロケ先の会場ではエキストラの皆さんの待ち時間の間、退屈そうな光景を見かねて、一席高座をぶっていただいたこともありました。
鈴本演芸場の席亭を御紹介も頂きました。
我々若いスタッフに混ざりお酒を飲み、冗談を言い交わし、女性スタッフに言い寄ったりw
垣根を全く感じさせないお心遣いを頂きました。
しかし、一度高座に上がれば、そこは師匠が長年戦ってきた場所。
その真剣な眼差しに、プライドと、絶対に譲らない信念を垣間見ました。
我々スタッフが頂いた大きなものをお返しするには、映画を恥ずかしくない物に仕上げ、お見せする以外にありません。
この奇跡のような出会いを胸に、完成まで頑張ってまいります。
扇遊師匠の高座の予定は、落語協会のHPにて随時更新されています。
皆様、是非高座に足をお運び下さい!
http://www.rakugo-kyokai.or.jp/Performers/Details/2a28be87-46f1-4f0e-842f-4ce34e9448f1