撮影終了!!!クランクアップ!!!
vol. 76 2014-07-28 0
当HPでクラウドファンディングを初めてから10ヶ月が経ちました。
頂いたご寄付を元手に撮影作業に入り、おかげさまで当初予定の、予定以上の撮影環境を組むことが出来ました。
優秀なスタッフ、キャストが十分に力を発揮してくれた結果ですが、その力を下支えできたのは、生活や、食事や、移動など、経費が十分に賄えたからにほかなりません。
皆様から頂いた御支援金は、そういうところを支えるのに本当に役立ちました。
その撮影も今日が最終日、クランクアップ、クライマックスシーンの撮影が残っています。
全てをお見せするわけには行きませんが、どんなシーンになったかは、完成した映画をお楽しみに!
午前中のロケ場所は、板橋区にある善長寺さんと円福寺さんの境内をお借りしての撮影となります。
見てくださいこの緑!初夏の日差しが目に眩しく緑を浮き立たしてくれました。絶好の撮影日和!
そして、今日午前の撮影で、一足お先に、この映画の今や「お父さん」と言っても差し支えない入船亭扇遊師匠が、午前中の撮影でクランクアップを迎えます。
今日が最終日。島田画伯の筆にも力がこもります。
我々のような若者にも「他の世界の人だから」と決して不遜ぶらない腰の低さ。
これまで研鑽を積んできた「芸」にまつわる貴重なお話。
常に我々を楽しませてくれたそのお心遣い。
演技という畑違いの仕事にも真摯に向かうその姿勢。
すべてが勉強になりました。
本当にお疲れ様でした!ありがとうございました!
撮影班はお昼を挟んで最後のシーンを撮影。
クライマックス中のクライマックスの撮影場所なんですが、詳細はゴメンナサイ!
映画で確認して下さい!!!
都内に移動して、エキストラの方々をお呼びしての、三語郎、高座のシーンの撮影です。
なんと平日夜にもかかわらず、40名近い方々に参加していただきました!
ほんとうに有難いことです!!!!
そしてこのシーンにはスペシャルゲストとして、二人の噺家さんも参加して頂きました!
お一人は、今年の春に真打ち昇進、偶然にも三語郎と同じ(に聞こえる)お名前を襲名されました、柳家三語楼師匠です!
三語楼師匠、三語郎役の友部さんの先輩とたまたま飲み仲間で、たまたま新宿で飲み高座の指導をして頂き、その縁でなんと初の人前での高座をセッティングしていただいたという、そして更に襲名したお名前が「三語楼」という…この件を聞いた時に、ああ、この映画には落語の神様が憑いているなと思ったものです。それ以来、高座指導、衣装所作指導、様々な助言を頂いております。
そしてもうお一方はこのHP を呼んでいる方にはもうおなじみ、橘家圓十郎師匠です!
圓十郎師匠と友部さん、監督の出会いがなければ、そもそもこの映画は誕生していませんでした。だいいち三語郎の劇中の着物はすべて圓十郎師匠のお下がりw
だって師匠の着物じゃないと着れないんですもの!
体型の似ている二人でよかったwこれもまた神様のなせる技ですね。
それ以外にも、高座指導や、着物のたたみ方、着方…数百年伝わってきた伝統の重さを思い知った瞬間でもありました。
我々若者に、これから伝えていきたい「何か」って何かありますかね!?
皆さん意識してますか?
私はもういいオジサンなんですけど、なーんにも残してこなかったような気がします。すくなくとも「映画」に関してはなにか残したい。
「映画」を作るということは、こういうことを映像で残していくことなんじゃないかなあ、なんて思いました。すみません、脱線しましたw
今日の主役は、誰がなんと言おうと、仙栄亭三語郎こと、友部康志さんです!
今日は高座をやりつつ、且つ下手をこく、トチる、そして冷やかされるという難しい役どころ。
ツッコミ役にはなんと圓十郎師匠に一役セリフが!w
ドキドキの初ゼリフですが、見事こなしてくれました!
そして今夜は、このお二方もクランクアップ!
真海役村上真希さん、砂織役大竹佳那さん、お疲れ様でした!
村上真希さんは、私Pが最初のシナリオ初稿を読んだ時から「この人しかいないんでは?」とインスピレーションを受けた女優さんでした。前作「シーソー」で魅せていた「思いつめる女性」の演技がほんと素晴らしくて、友人づてで紹介させていただきました。
しかし、真海役の候補には他にも素晴らしい女優さんが名を連ねており、正直監督次第だな、と思っていたのですが、お会いして受けた印象は監督も一緒だったようです。
真希さんも脚本を読んだ時から「絶対やりたい!これは自分だ。自分がやる役だ」と強く思ってくれていたようで、相思相愛、見事成就して本当にいい出会いとなりました。
皆様に観て頂くのはまだ先ですが、期待していて下さい!三語郎とペアの真海の絵は、実に絵になりますよ!
そして、ちょいちょいセクシーな姿も見せて頂きました。砂織役の大竹佳那さん。
砂織役は最初からインスピレーションがあった真海役と違い、私Pと監督で意見がわかれたところでもありました。
というのも、本来の大竹さんは黒髪で、真面目で可愛い娘さんという印象なのですが、今回撮影前に写真のような茶髪に染めて頂き、その瞬間、一気にそこに「砂織」が出現!
女って怖いなあと私Pは思いましたよ…w
そのエピソードが示す通り、大竹さんは「砂織」という役を勝ち取っていった、という気がします。
演技に入る瞬間の集中力は、のほほんとした語り口とは大違い!
女優でした。
圧巻の演技はあのシーンなんですが…それは映画を見てのお楽しみということでw
今作で私Pは女優さんの凄みを魅せつけられました。
村上さん、大竹さん共に、これからが楽しみな女優さんです!
本当にお疲れ様でした!
そしてスタッフのみんなも今日がおしまい!
このショットも今日が見納めかと思うと…(T_T)
左から向助監督。素晴らしいスケジューリングと現場仕切りでおんぶにだっこでした!
白川セカンドカメラマン。いや、セカンドというにはおこがましい。壱岐監督の右腕としてその助言が力になったことと思います。撮影に関しては百人力、その甘いマスクでどの現場でも女子が愚痴を言うことはありませんでした!(ホントか?w)
録音の黄さん。
自主映画の弱点は、音響が弱いこと。機材含めてなかなか充実できないところがインディース映画の事実です。
クラウドファンドが成立した時に、真っ先にこの映画を安心確実高品質なものにするために音響監督を絶対経験者にお願いしたいと思っていました。
壱岐監督とは映画「ヘヴンズストーリー」の現場で知り合いになったお二人。「ヘヴンズストーリー」の瀬々監督は自分も尊敬する監督です。その瀬々組からスタッフが参加してくださるなんてもう!!
黄さんにお願い出来、完成が自分自身楽しみになっています!
度々登場、助監督島田画伯と小西助監督!
島田さんはこの夏、ご自身監督の「こんな女友達はイヤだ」がK'sシネマで上映!大好評を博しました。
小西助監は私が主催します映画祭「オンセアワード」第1回大会の覇者監督。
様々な才人が集まってこの作品はできているんです!
寄席シーンの撮影が終わり、最後の最後のシーン、それは友部さんが夜の街をさまようシーン。
監督と主演、がっぷり四つのシーンです。
すべての撮影が終わり、他の場所で待機していた我々も、二人のもとに駆けつけました。
企画当初から共に走ってきた壱岐監督から花束の贈呈です。
友部さん、お疲れ様でした!!!
友部さん男泣きです。
男が泣いていい夜がある。
それはこういう夜なのだと思いました。
友部さんはあの厳しく過酷な稽古で有名なつかこうへい劇団出身。つかさんの付き人をやられていたこともあり、芝居や稽古に向かうその姿勢は人一倍真面目で真摯です。
休みの日には河原で一人吟じたり、カラオケボックスでの監督とのマンツーマン指導、かつ普通の私人「三語郎」の芝居もこなさねばなりません。しかも仙栄亭三語楼というキャラクターは、壱岐監督が友部さんと出会って創造したキャラクター。
私達と撮影を共にしたこの数ヶ月、私人友部を無くして、私人三語郎になりきることは、どれほどのプレッシャーだったことでしょうか。
しかし友部さんは、そんなことはお首にも出さず、「座長」として、キャスト陣のいいお兄さん役になってくれました。
そして壱岐監督にも女優陣から花束が!
壱岐監督は、今回が初監督にして初長編。
すさまじいプレッシャーだったことでしょう。
自分も、Pとして、個人として、色々言いました。
それを全て乗り切ってきました。
尊敬します。
しかし、監督が泣くのはまだ先!
これからまだ険しい道程が幾つも待っています。
なにはともあれ、映画「ねぼけ」にとって、最大の山場であり最高の至福の時である撮影が終わりました!
ひとまずスタッフ、キャストの仲間に、Pとして、この言葉を言わせて下さい!
お前らみんなサイコーだ!!!!お疲れ様でした!!!!