取材を振り返りながらガリ版の風景をなぞっています
vol. 22 2022-08-30 0
戦時中に発行された『慰問文集』の再々発行に取り組むプロジェクト「なぞるとずれる」。編集会議では、文集を再発行した伊深親子文庫の創設メンバーの取材音源を聞き返しながら、80年前と40年前の風景をなぞっています。
写真は伊深親子文庫のメンバーが使用していたガリ版(謄写版)。明治末期から1970年代頃まで、ガリ版は学校のプリントや文集づくりの道具として活躍した印刷機器です。『慰問文集』や伊深親子文庫の『戦争の記録』もこれを使って刷られました。
親子文庫のメンバーの方は、鉄筆でロウ原紙に文字を書くことを「ガリ切り」と呼び、その使い方を私たちに教えてくれました。彼女たちはどんなことを考えながら、戦時中の子どもたちの言葉をなぞったのでしょうか。
*
2019年に実施した「なぞるとずれる|『慰問文集』再々発行プロジェクト」のクラウドファンディングでは、205名の方のご支援をいただき、同年4月6日に岐阜県伊深町での調査・取材を開始して以来、延べ94名の方のインタビューを実施しました。
2020年春以降、新型コロナウイルス感染拡大のため、ご高齢の方にお会いする機会も多いことから現地での調査・取材を中断し、取材方針を改めました。これにともない、2020年の夏に予定していた再々発行の刊行時期を見直しました。刊行見通しがわかり次第、本アップデートおよびAHA!のTwitter、ニュースレターなどでお知らせいたします。ながらくお待たせしてしまいますが、本プロジェクトの取り組みを見守っていただけますと幸いです。