醤油と福井と「握り寿司」
vol. 2 2015-08-05 0
こんにちは。天然醸造にこだわる”むろじ醤油”です。
「寿司」の起源は平安時代で、今の「なれ寿司」に近い物でした。
「握り寿司」を考案したのは福井藩出身の「華屋與兵衛(はなやよへい)」で、いろいろ試した末、江戸時代後半の1827年、酢でしめた握り飯の上に醤油に浸けた魚を乗せ、包丁で2つに切り屋台で売りました。もちろん、当時の醤油は「天然醸造しょうゆ」です。
当時は冷蔵庫がないので、ネタの魚を醤油に浸けて生臭さを取り、殺菌、新鮮さを保っておいしくしました。おにぎりサイズの「握り寿司」を2つに切り、すでに醤油味が付いているのでそのまま手で食べ、最後に広口の湯呑のお茶で手を洗い、帰り際に屋台の暖簾で手を拭いて帰りました。したがって、暖簾が汚れている屋台がおいしい「握り寿司」とされました。
今でもその頃のなごりが残っています。
カウンター:屋台のなごり。当時は立ち食いで、皿も箸もなく、手で食べた。
つけ場:調理場。魚を醤油に浸けて生臭さを取り、殺菌、新鮮さを保っておいしくした。
むらさき(醤油):色が紫色。また、当時は高価だったので、貴重な物の代名詞として。
一皿に2貫:おにぎり大の寿司を2つに切って出していたから。
こんな小話を知った上で、「天然醸造しょうゆ」で寿司を食べてみると、また格別に美味しく感じるのではないでしょうか?
今や、世界中で「寿司」が食べられています。残念ながら「天然醸造しょうゆ」はまだまだ使われていませんが、最近、注目され始めているのです。その話は次回に!