番頭日誌 第四話「Carry That Weight」
vol. 4 2023-09-24 0
夜分に恐れ入ります。
京丹後TRAILERの番頭でございます。
クラファン開始から【6日目】。
現在、【104名】のコレクター様からいただいたご支援額【¥1,291,000】、目標達成率【161%】。
誰が、こんな有り難い未来を予想できたでしょうか。
何度でも申し上げます。
皆さま、本当にありがとうございます。
だいぶ涼しくなってまいりましたね。
足りない頭をギュルンギュルンに回転させて、とうとうしまいには煙を出すような始末。
その割には殆ど何も掴めてないような気がする今日を今日も終え、頭を冷やすには気持ちいい夜です。
この間の話の延長線上で、自分のルーツ、ということで色々と思い返していたところ、とても大事なことを思い出しました。
番頭、ピッカピカの大宮中学校1年生の春。
社会科を堀川先生という先生にご担当いただくことになりました。
たぶん当時、堀川先生は20代の半ばくらい。
スラッとした細身の男性で、少林寺拳法をやっておられたとお聞きした記憶があります。
ご自身のことを、活字中毒、音楽中毒とおっしゃられていたようにも記憶しています。
この堀川先生との出会いが、私や、恐らく同級生の友達には特別だったと感じている奴が多いと思います。
まず、授業が始まると「枕」があるんですね。
落語の噺家さんのように、授業に入る前に導入の小噺のようなものがあるんです。
これがおもしろい。ユーモアに富んでいる。
なんと言いますか、軽妙酒脱、その独特の話の運びにいつも吸い込まれてしまうのです。
そして、堀川先生は、基本的に授業に教科書を使われなかったような記憶があります。
いつも独自で資料のようなものを用意してこられて、それをもとに授業を進める。
そして、「?」という題目の独自の社会科通信を自作して、持ってこられるんです。
これが楽しみでしょうがなかった。
あのざら半紙のプリントが配られる瞬間、いつもワクワクしていたなあ、といまもハッキリ蘇ってくるほどです。
そこには堀川先生のコラムのようなものや、授業の振り返り、追記などが書かれていました。
また、「?」には毎号、小さなスペースに<今日の名言>というコーナーがありました。
そこに、世界の偉人や、文筆家、音楽家などの言葉が堀川先生のチョイスで書いてあるんです。
憶えている範囲で書きます。
神様、あなたは純粋な心を持っていますか
こんなことを聞いたこの俺に
あなたは罰を与えますか
(浅井健一)
デモクラシー
でも暮らし、いい?
(真島昌利)
さがしていた自由はもう無いのさ
(佐野元春)
ロックは死んだ
(ジョニー・ロットン)
などがあったように思います。
時には、「?」の何かのコラムの中に、
4月4日の朝まだき
1発の銃声がメンフィスの空に鳴り響く
彼らはあなたの命を奪った
でもプライドまでは奪えない
と、U2のボノさんがキング牧師のことを歌った「Pride」の訳詞紹介などもあったような気がします。
何なんでしょうか。
ド田舎の芋坊主たち相手に?
堀川先生は何を発信しようとされていたのでしょうか?
何を伝えようとされていたのでしょうか?
授業の内容も、独自に用意してこられた資料をもとに、「これを見てどう思いますか?」というような発想を試してもらえるようなものが多かったように思います。
芋坊主たちは、しょうもないボケ力で、はい!はい!言うて、発想を試し合ったものです。
今から思うと、堀川先生の立場を想像すると、それはとても勇気の要ることだったのではないでしょうか。
私たちを信じて、賭けてくれたのでしょうか。
堀川先生、私は、まんまとヤラれてしまいました。
音楽を聴くとき、歌詞があるものには、その人が何を言っているのかをちゃんと聴くようになってしまいました。
おかげさまで、洋楽も訳詞を読んで楽しめるようになりました。
おかげさまで、世界を楽しむことができています。
ありがとうございます。
そんなことを思い返していたら、居ても立っても居られず、実家にダッシュ。
おりゃあああと掘り返してみたら、なんと!
「?」を発見!!!!
唸れ堀川チルドレン!
確か保管していたような気がして。
過去の私と、捨てなかった実家の両親に感謝!
これ、当時の堀川先生ファンの友達には、プレミア価格で売れるんじゃないだろうか。ワハハ。
もちろん売りませんが、いま、こんなところでこの文章を読んでる物好きな堀川先生ファンの友達がいれば、いつでもウチへどうぞ。
読み放題、回想し放題、です。
あ、缶ビール1本だけ買ってきて。サッポロ。よろしく。
番頭の記憶列島 ルーツの旅、今回は堀川先生でございました。
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