達成率50%を超えました! 本庄西小の欅からつながる物語
vol. 4 2023-05-26 0
スタートから14日目。おかげさまで達成率50%を超えました! プロジェクト・チーム一同、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。
vol.2で紹介したTBS報道特集をはじめ、数多くのメディアで取り上げていただいたことも大きいです。改めて御礼申し上げます。
東京新聞 (5/11付朝刊) 国立の学び舎、木々40本残った 桜並木やキンモクセイなど 伐採計画に有志ら動く
朝日新聞(5/18付朝刊) 伐採寸前だった校庭の桜並木守りたくて 市に直談判、GWの突貫作業
asacoco(5/18)桜 空を飛ぶ
毎日新聞(5/20付夕刊) Photo 切らず、つなぐ
読売新聞(5/25付朝刊) 校舎改築樹木移植へ奮闘 国立第二小で伐採計画
昨日のことになりますが、埼玉県本庄市立本庄西小学校に行ってきました。2回目となる欅再生プロジェクトが開かれたからです。
この欅は、この学校のシンボルツリーとも言える立派な木でしたが、2年くらい前から急に弱り始め、「危険木」とされて、伐採されそうになっていた木でした。本文にも書きましたが、伐採予定日の直前に「待った」をかけたのが、この学校の卒業生でもある前PTA会長の竹並達也さん。それを「待っていました!」と受け止めたのが小林前校長先生。
欅の木と左から押田大助さん(中央園芸/大地の再生関東甲信越支部)、小林前校長、竹並前PTA会長
本庄市での『杜人』上映会でのトークショーが繋いでくれた縁で、押田さん、竹並さんと共に欅を訪れたのが今年の1月30日。幹や枝は確かに傷んでいるものの、その立ち姿は立派で、何十年もここで子どもたちを見守り続けてきた包容力に溢れていました。
その後、安全のために枝をかなり落とされた欅は瀕死の重傷を負った患者のようでした。
秋に計画されていた伐採は免れたものの、春に新芽を吹かなければ、伐採されることが決まっていた欅。その痛々しい姿は見るに忍びなく、矢野さんにも入っていただき、6年生の子どもたちと一緒に再生作業が行われたのが2月21日のこと。
風の草刈りをしたり、点穴を掘ったり、水脈をつくったり。
そして2月26日には押田さん、濱田さんがコモを包帯のように巻いてくださいました。
こんなにぐるぐる巻きにされて、一体どこから芽を吹いてくるのだろう。矢野さんに聞くと「あれでいいんです。夏の暑さや湿気からも、冬の寒さや乾燥からも守ってくれる。芽はあれを突き破って出てくるんです」。
それから2カ月。「芽が出てきました!」と押田さんから写真が送られてきたのは5月1日、国立市教育委員会との協定を結ぶ日の朝でした。
photo by Daisuke Oshida
この欅がきっかけとなり、樹木(いのち)の緊急避難プロジェクトが動き出し、やはり包帯ぐるぐる巻きとなったの樹木たちが、国立第二小学校の東側に、野戦病院のような新たな杜をつくることになったわけです。
というわけで、昨日の再生作業は新6年生、担任の先生、新校長先生、PTA役員さん、本氣プロジェクトの皆さんと一緒に賑やかに行われたのでした。
「畑には子どもの足音を聞かせろ」という言葉がありますが、子どもたちの元気をもらった欅は不思議に嬉しそうに、少し大きくなった芽をサワサワと気持ちよさそうに風に揺らしていました。
驚いたのは、実はこの欅、校舎の改築に伴って移植された木なのだと聞いたときです。この場所に移ってもう40年。しかも、以前の校舎は竹並さんのお祖父様が建てられたものだったとか。
自分が建てた校舎が取り壊されても、欅には生きていてほしい。そんなお祖父様の願いが竹並さんに伝わったのかはわかりませんが、欅の物語に、国立の仮移植された樹木たちを重ねずにはいられませんでした。
しばらくはここで養生してもらうことになりますが、春になって花を咲かせてくれたらどんなに嬉しいだろう……。
いまからその日を楽しみに、定期的な観察・水やり・養生を続けていきたいと思います。
2023.5.25 前田せつ子