プロジェクトをブログやサイトで紹介
テキストエリアのコードをあなたのブログやサイトのHTMLに張り付けると、右にあるようなプロジェクトウィジェットが表示されます。
長年子供達を見守ってきた、小学校の校庭の木々を救おう。「いのちの緊急避難」プロジェクトをクラウドファンディングで実現!
小学校の改築に伴い、校庭の木々が100本伐採されることに。
「樹木のいのちをなんとかつなぎたい」と保護者、市民が集結。
矢野智徳さん率いる「大地の再生」チームに依頼して「いのちの緊急避難」がスタートしました!
テキストエリアのコードをあなたのブログやサイトのHTMLに張り付けると、右にあるようなプロジェクトウィジェットが表示されます。
国立市内で初となる国立第二小学校の改築工事が本年4月に着工。 計画では、校庭にある160本の樹木のうち約100本の伐採が決まっており、 GW明けには、正面玄関に続く桜並木をはじめ約40本が伐採されることに。 「木々のいのちをなんとかつなぎたい!」 想いを同じくする保護者をはじめ市民が集まり、2023年4月23日に発足したのが「〜つづく つながる〜くにたちみらいの杜プロジェクト」。 「大地の再生」矢野智徳氏に依頼して、樹木(いのち)の緊急避難(移植)に挑戦。 5月10日現在、市内在住の女性9名で活動しています。
小学校の改築に伴い、校庭の木々が100本伐採されることに。
「樹木のいのちをなんとかつなぎたい」と保護者、市民が集結。
矢野智徳さん率いる「大地の再生」チームに依頼して「いのちの緊急避難」がスタートしました!
7月7日、七夕の夕方に目標額500万円を達成しました! 応援、ご支援くださったみなさまのおかげです。心より感謝申し上げます。ありがとうございます!!
このプロジェクトに、こんなにもたくさんの方が賛同の意を示してくださったことは、この時代を生きる希望の光です。
アップデートvol.16に掲載したように、実際にかかった経費(労務費642万円を含む1,400万円)に少しでも近づくよう、新たな目標に向かってスタートを切ります。
樹木と人の「結」の物語。
どうかこの先を、ともに紡いでいただければ幸いです。
2023.7.10 〜つづく つながる〜くにたちみらいの杜プロジェクト一同
旧国立駅舎で上映した映像(episode1)を少し短くしてアップしました!続きはまた!
はじめまして!
〜つづく つながる〜くにたちみらいの杜プロジェクトです。
私たちは2023年4月23日に急遽発足した市民グループです。
いま、全国で樹木伐採が起きていますが、東京・国立市でも市内初となる国立第二小学校の改築工事に伴い、校庭にある160本の樹木のうち100本が伐採されることになりました。
4月に着工した新校舎建設工事では、正面玄関に続く桜並木をはじめ約40本がGW明けに伐採されることが決まっていました。
「木々のいのちをつなぎたい!」
想いを同じくする保護者をはじめ市民が集まり、プロジェクトを発足。
「大地の再生」の矢野智徳氏(造園家/環境再生医)に相談し、「樹木(いのち)の緊急避難(移植)」にチャレンジすることになりました。
🔹「大地の再生」とは🔹
矢野智徳氏(造園技師/環境再生医)が⻑年の観察と実践で⾒出した環境再⽣の⼿法による傷んだ⾃然の環境再⽣施⼯と、本⼿法の研究・普及啓発をテーマに全国で活動しているネットワーク。現代⼟⽊により崩されている⽣態系の機能を⾒直し、⼤地、⽣物、気象といった全ての環境分野の連鎖機能が崩されることが災害の頻発に繋がっていることに着目、環境の根幹である脈機能の回復を目指して活動中。困難と言われる高木移植についても仙台、西脇、都内各所で実績を重ねている。
<参考サイト>
https://motion-gallery.net/projects/moribito
まず、これまでの経緯を、共同代表の小岩瑠理子からお伝えします。
子どもが通う国立二小の建て替えに100本以上の校庭の木が伐採されると知ったのは2年前です。朝、登校する子どもたちを正門から続く桜並木が迎え入れ、校舎前にはいくつもの種類の木々が生い茂る二小。ここまで木が多い学校は他にないと感じていました。
国立市教育委員会によれば「記念樹のプラタナスは移植するが、他は樹齢も高く傷んでいる木も多いので移植は難しい。伐採して東の緑道のウッドチップとして撒く」という回答……。市民の方が木を伐らないよう設計を変えてほしいとお願いしたときも、「すでに計画が進んでいるので図面から変えるのは難しい」とのことでした。
そのことを二小卒業生や地域の方に伝えるとびっくりされ、悲しむ方も少なくなく、みんなに大事にされていた木々だったことを改めて知りました。
入学式、卒業式で桜並木をバックに校庭の写真を撮った思い出の木々たち。
変わってしまう二小の風景。
少しでも何か大切なものに形を変え、子どもたちと一緒に木を学びたいと、伐採された木で作る木工のサークルを、賛同してくれた保護者とともに地域の方の協力のもと昨年立ち上げました。
昨年11月、「くにたち映画祭2022」で上映された『杜人(もりびと)環境再生医 矢野智徳の挑戦』という映画に出会い、大地を再生させることで弱った木々も生き生きとよみがえることを知りました。監督の前田せつ子さんを紹介してもらい、2月中旬に会うことに。
「まだ救える。矢野さんなら移植できるはず!」と前田さん。
「移植なんてできるの?」と疑う思いと「一本でも木を救いたい!」という希望。
「桜の花が終わったら伐採される。もう時間もないのに無理なのでは?」と焦る気持ち。
すべてに半信半疑の中、最後の希望にすがりつきたい思いで動きだしました。
4月20日、矢野智徳さんを中心に前田監督、保護者、地域の方、教育委員会と工事を請け負う会社の方との初めての話し合い(その前に、矢野さん、前田さんは教育委員会と一度話し合いの場を持っていたそうです)。伐採せず、できる限り木は残したいという思いは皆同じ。でも、新校舎建設は迫っていて、時間もなく、校内に仮置きする場所もない。それでも、「学校現場だからこそ、いのちをつなぎたい。残る樹木のそばに垣根のように絡ませれば、それほど場所も取らない。移植は可能だと思います」と矢野さん。
粘り強く、決していのちをあきらめない姿勢に工事会社の方々が歩み寄る姿勢をみせたとき、みんなの「気」が一つになった気がしました。
「一本なら移植しましょう。でも、時間もない中でそれ以上は無理」と譲らなかった教育委員会の方も、「可能な限り移植する」方向へと向かったときは、「風が吹いた! いのちがつながった! 奇跡だ!」と思いました。
さて、それからは準備に奔走。移植作業ができるのは、改築工事がお休みのGWのみ。そして矢野さんの予定も奇跡的にGWが空いていました。とはいえ、「大地の再生」のやり方を知っている職人さんやボランティア・スタッフがGWに集まってくれるのか? 「大地の再生」活動を支援するために設立された「結の杜基金」事務局(*)が人集めに尽力してくださいました。
「教育現場だからこそ、正直にいのちと向き合い、不可能を可能にする手立てを模索していきたい」
その呼びかけに応え、GWの予定を変更して駆けつけてくださる職人さんたちは少しずつ増えていきました。
私たちは教育委員会と何度もやり取りし、「工事全般に支障のない範囲で」「費用は私たち市民グループが負担すること」を条件に5月1日、「国立第二小学校改築に伴う樹木の移植・育成に関する協定」を結びました。
その後、学校に報告に行くと電気や水、トイレの提供が受けられることがわかり、まさにみんなが一丸となって移植へと向かう準備が整ったのでした。
これから養生・育成、本移植の場所探し・本移植……と、まだまだ超えなければならない課題は山積み。でも、多くのひとりひとりの力を合わせ、対話しながら、次のハードルを乗り越えていけたらと思います。
安静に体を休めながら次の場所を待っているもの言わぬ木々たちが、子どもたちとの結、地域との結、職人さんたちとの結、この話をきいて応援してくれる全国の樹木(いのち)を守りたいと思う方々との結、全世界に見えない力で結を紡いでくれています。そして呼吸を整えながら、また大地に帰る日を待っています。
ぜひ、みなさんの思い描く結を紡いで、新たな「杜」を一緒につくりましょう。次世代を担う子どもたちに、二小の木々の物語の続きを見せてあげてください。 (小岩瑠理子)
*「大地の再生」活動は現在、公益財団法人化の準備を進めています。
ここからは同じく共同代表の森田真里恵が写真日記でご報告します。
5月3日、朝8時前。給食センターの駐車場に他県ナンバーの車が続々と集まってきました。
公園にて、全国から来てくださった職人さんと矢野さんのミーティング。市民とは初顔合わせ。それはそれはたくさんの職人さんがひしめく姿に、胸がいっぱいになりました。
「リスクを背負いながらもいのちをつなぐ。公益活動として取り組める場が、今開かれた」と矢野さん。
矢野さんの話を真剣に聞く皆さんの顔は本当に晴れやかで、笑顔と闘志に溢れていました。
二小に移動すると、続々と校庭に入ってくる、近くで見たこともないような大きな重機。見学の子どもたちもドキドキ。
はじめに菰を巻かれたのは八重桜「関山(かんざん)」。幹に穴があり、上の穴に入れると下の穴から出てくるから、「ガチャガチャの木」として愛された木。
10時半。作業を一旦止めて、集合!
「新芽が茂ってくるこの時期の移植は難しいと一般的には言われている。ましてや高木移植はなおさら。でも、不可能を可能にするのは、目に見えない『氣』。現実はそこからしか生まれない」
みんなの「気」を一つにする矢野さんの言葉。そして子どもたちへ。
「他の動物も、植物も、大地も、私たちに流れる血管のように、息のできる呼吸の循環を支えてくれている。それを、少しでも今日の作業で実感し、心に刻んでくれたらありがたいです」
木に包帯を巻くように菰を巻き、根鉢の大きさに合うようかなり小さく剪定して、いよいよ掘り取り作業開始!
大事に、大事に、宝物を包むように巻かれる姿に、思わず涙腺が……。
ずいぶん小さく剪定されましたが、不思議に痛々しくはありません。
剪定した枝はそのままカットして使うものと、チップにするものとに分けます。
仮移植する場所では着々と水脈づくりが進行中。避難してくる木たちにふかふかのベッドをつくります。
幹周りが大きな桜は、みんなでお神輿を担ぐように。
休憩時間のお楽しみ、おやつはキュウリと味噌!
初日に掘り取れたのは42本中6本。与えられた時間は4日間。延長はなし。一体何本のいのちが救えるのでしょう。
お天気にも恵まれ、日中は27℃の予報。最も大人数の方が集結した日。
8時半。作業開始前の気合わせ。
「あせらず、慌てず、ゆっくり急げ。雨風はこれらをやっている。回転するように、滑らかに、時に圧をかけて」
それが、極意。いのちをつなぐリズム。
神奈川から来た宗和くん、3年生。お手伝いの小学生たち(サポーター)に手伝いの仕方を伝授してくれる。矢野さんの現場に長く入っている、頼もしいお弟子さん。
二小のシンボル、二松が見守る中、作業は進む。
白い花を咲かせる大島桜もコンパクトに剪定。「台風で折れるところはどこか、感覚を使って考えてやって」と矢野さん。五感を研ぎ澄ますことが大事。
市民サポーターも増えていく。子どもたちは炭撒きが得意。
なんと、新聞の取材を受けました!
photo by Kazuhiko Ishii
公立小学校の緑は公共の財産。
この日は70名近い職人さん&ボランティアさんが集まって、どんどん仕事が進みます。
桜並木の掘り取りがほぼ終わって、ついに南側へ。
南側の桜たちにも菰が巻かれました!
この日18本の掘り取りが終わりました。前日と合わせて24本!
「明日は来られません」と残念そうな宗和くん。「明日も頑張ってください!」「はい!」
「今日はいよいよ天王山です。どっちに転ぶか、今日で決まる」と矢野さん。
photo by Kazuhiko Ishii
いのちの選択などできない。タイムリミットが迫る中、大地の再生チームは全員救出を目指します。今日はいよいよ掘りとった樹木を仮置き場にスクラムを組むようにしがらませていく作業。
子どもたちにもちゃんと役割が。
いよいよ南側の樹木の掘り取りが始まりました。
立派な大島桜をもう一段階小さくします。仮置き場はフェンスから3m幅。ギリギリいのちがつながるラインを探します。
重機というよりは、しなやかで大きな動物みたい。力強く、でも手先はやわらかく動きます。
桜の根は浅く広がって。
「人間の柵(しがらみ)は息が詰まるけれど、植物は息ができるように柵(しがらみ)を作る」と矢野さん。倒れないよう立体的にしがらませていく。
この日、3m幅の仮置き場に収まったのは21本。残っているのは21本。そのうち掘り取っていない木が18本残っていました。
最終日。なんと、テレビの取材が入りました。人数は4日間で一番少ないけれど、木たちを残していくわけにはいかない。全員が集中する朝。
さあ、頑張るゾ!
最後の一本は全部の桜の中でも特別に大きな桜。間に合ってよかった!
本職顔負けのサポーター。
本職そっちのけで結作業に加わるカメラマンさん。
最終日、奇跡的にすべての桜の掘り取り、仮移植に成功! 33本は校内に仮移植、6本は矢野さんの農場へ。紅梅と白梅、ヒサカキが残りましたが、すぐには伐採はされないことを確認しました。
photo by Kazuhiko Ishii
静かに現場を見守っていた女性のこと。
3人のお子さんがこの小学校に通い、自分もPTAの一員として地域、学校のために活動をされてきた方でした。
木が伐られてしまう悲しみ、痛み。
これまで子どもたちや地域を見守ってくれていた木々への感謝。
その木々を伐採する計画への怒りと悔しさ。
そして、伐採計画に異を唱える人々が団結したことへの安堵感。
GWの数日間で急ピッチで進む移植作業。
今見えているこの景色の期待と不安。
変わってしまった景色。
さまざまな思い、感情が女性から伝わってきて、彼女の目から溢れた涙に、私は強く感情を揺さぶられました。
失ってこそわかる当たり前だった環境へのありがたさ、敬意。
鳥や虫が集い、木陰をつくり、心地よい風を運んでくれる。
樹木に心救われ、癒されるのは、いつだって私たちにんげんです。
忘れてはなりません。 (森田真里恵)
photo by Kazuhiko Ishii
事務局長の前田せつ子です。
私が国立市内の小学校で100本の木が伐採されることを知ったのは2022年4月15日。『杜人』封切りの日でした。酷くショックを受けたものの、その数の多さと、あまりの忙しさに、何もできぬまま時は過ぎていきました。
今年に入って埼玉県本庄市の自主上映会で、校庭のシンボル・ツリーとも言える欅が伐採されることに「待った!」をかけた元PTA会長さんに会いました。
樹齢150年。小学校の子どもたちをずっと見守ってきた欅が傷んで「危険木」とされ、伐採される。実際にその欅を見たとき、絶対にこの木を伐ってはいけないと強く思いました。そして矢野さんに、なんとかその木を救ってほしいとお願いしました。
一本の木を救う作業を、6年生と一緒に授業として行なった矢野さん、押田さん、濱田さん(大地の再生チーム)。傷んだ枝を大胆に落とされ、再生する力は残っていないように見える欅は、この春新芽を吹かなければ、いよいよ伐採されることが決まっていました。
芽吹くか、どうか。生と死のギリギリの鬩ぎ合い。自分たちの手でそのいのちがつながったとき、何より自信を回復するのは子どもたちに違いありません。
忙しいからと遠ざけてきた身近な小学校の木々と子どもたちの声が、そのとき聞こえた気がしたのでした。
2月16日、森田さん、小岩さんに連絡をとりました。昨年8月、都内某区の小学校に隣接する公園の樹木(同区の要請で非公開)が伐採されることを知った矢野さんらが、すべての木々を引っ越しさせたことを話しました。
正直、100本の移植にどれほどの人手と時間とお金がかかるのか、想像もできません。撮影で3年半追いかけてきたとはいえ、私は「傍観者」に過ぎず、施主さんの苦労も他人事。お金という生々しい部分に触れることは避けてきました。
矢野さんらにお願いするとしたら、自分たちが施主になる。そんな「覚悟」ができるだろうか。でも、迷っているうちに、40本もの木たちのいのちは絶たれてしまう。この際、すべてをさておいて前に進むしかない。
そのあとは「奇跡」と思えることの連続でした。絶対に開かない扉の隙間が開き、こじ開けて中に入るとまた次の重い扉があって、その扉も奇跡的なタイミングで開いてくれて。そうして、ここまで来ましたが、まだまだ先にはたくさんの扉が待っています。
GWの仮移植作業にかかる(事前に示された)実行予算は、935万円。内訳は施工費(労務費)377万円、重機械経費221万円、材料費が57万円など。
でも、二小保護者を中心に世代も異なる女性9名のプロジェクト・メンバーは、この数字を見てもひるみませんでした。
樹木を「もの」としてとらえれば、「こんなにかかるの?」と言われるかもしれません。移植した木々がこの先本当に芽吹いてくれるのか確証もない。だから、通常の経済システムでは御神木や記念樹以外、移植されることはありません。
それでも、子どもたちの友であった木々が、ある日突然、人間の都合で伐採されてチップにされるなんて、そんなことがあってはいけない。リスクが高くても、お金がかかっても、いのちを最後まであきらめないこと、そのことに大人が真剣に向き合わなければ。それ以上に、もうこれ以上木々が犠牲になる姿を見たくありませんでした。
繋がりのある大地の再生メンバーや職人さんに呼びかけたのは、4月20日を過ぎてから。しかも、GWのど真ん中。にもかかわらず、無理をして駆けつけてくださった方、自分は行けないけど寄付をしたいと申し出てくださった方、文字通り手弁当で駆けつけてくださったボランティア・スタッフの方々……。おひとりおひとりが樹木(いのち)を守ることだけに集中して、御神輿を担ぐように声をかけ合い、力を寄せ合い、汗と泥にまみれて動く姿は、人間という生きものの希望そのものでした。
photo by Kazuhiko Ishii
目標額の500万円は、今回の仮移植にかかわる活動費用の一部に充てさせていただくものです。
これはあくまでも一つの目安に過ぎません(実際には、仮移植工事も事前に示された額をかなり上回ったと聞いています)。今後、仮移植工事の不足分、移植した木々の養生、育成、そして本移植までを考えると、相当な額が必要になってくるでしょう。でも、想いがご支援という形になって循環すれば、きっと苦しくはならないはず。『杜人』のクラファンで感じたように、お金が想いを運び、人と人をつなぐきっかけにもなっていくでしょう。
木と土と人と、時に重機までもが有機的に絡み合う「結」。お金に換算できないもの。でも、そこにお金というエネルギーが加われば、それは世界を動かす力になります。
樹木がものとして扱われ、いのちが粗末にされる時代に、これはほんの小さな石礫に過ぎません。
それでも、その石=意志が放った波紋は静かに広がり、いつかきっと誰かを励まし、誰かを救い、樹木を救い、地球を救う日が来る。
そんな未来へつづく、つながるプロジェクトだと信じ、夢見ているのです。
<プロジェクト・スケジュール>
2023年 4月23日 〜つづく つながる〜くにたちみらいの杜プロジェクト発足
5月3日〜6日 新校舎建設工事に伴う伐採樹木の掘り取り、仮移植
5月7日〜 仮移植した樹木の養生・育成、本移植場所の協議、調整
2024年 7月までに 仮移植樹木の本移植完了
2025年 4月〜 旧校舎解体工事に伴う伐採樹木約40本の掘り取り、仮移植(予定)
ぐるぐる巻きの下から小さな芽を吹いたと連絡があったのは、5月1日、市教委と協定を結ぶ日の朝だった
このプロジェクトは、その内容からしてふさわしいリターンがありません。申し訳ありません。ただ、ずっと見守っていただくために、「みらもり(みらいの杜)通信」として最新情報をメールでお送りすること、伐採直前の桜の鑑賞会から撮っている映像をまとめて(可能な限り作品に仕上げて)観ていただくこと、そして活動記録を冊子として届けることが、ご支援・応援に報いる小さな手立てのような気がしています。一段落したところで特別報告会も開く予定です。
一方で、二小の桜の剪定枝を使った「桜染手拭い」や「桜のキーホルダー」、また、二小を卒業したばかりの男の子によるオリジナル・キャラクター「じゅもくん」のクリアファイルなども検討しています。「桜」と「梅」は内容が異なります。どうぞ、お楽しみに。
手作りの桜染手拭いも候補の一つです
©️2023
二小の樹木の妖精、「じゅもくん」。頭のハートは二小の木を住処にしている他の生きもので、手に持っている四つ葉は二小の芝生、ハートはみんなの想いや今回のプロジェクトが成功してみんながハッピーになれますようにとの願いが込められています。
このプロジェクト自体がリスクと隣り合わせでもあり、リスクそのものでもあります。なので、想定されるリスクはないと言っていいと思います。
たとえ目標額を達成できなくても、私たちがプロジェクトを続けていく姿勢は変わりません。リターンについても同様です。
でも、目標額を達成し、さらにストレッチゴール(移植工事費の不足分、養生、育成、本移植にかかる費用)を目指していければ、とても嬉しいです(2025年度以降の旧校舎解体工事では新たに40本の木々が伐採される予定です)。
心を寄せてくださる皆様の応援、切にお待ちいたしております。
最後に、3人目の共同代表、中谷純江からです。
私はニューヨークの国連本部で20年ほど平和維持活動(PKO)や危機管理の仕事をしてきましたが、その限界をひしひしと感じ、去年ご縁があって国立市に来ました。
私が育ったのは、日本では昭和が平成になり、国外ではベルリンの壁が崩れて冷戦が終わるという動きのあった時代で、そうした「世界が変わる瞬間」を自分の目で見たいと思い国際関係を学び、国連や研究所で紛争解決に携わってきました。
その頃は私も同僚達も自分らが頑張りさえすればもっと平和な世界が来ると信じて疑いませんでした。
でも気づいてみたら、各地でテロが起こり、戦争が繰り返され、世界的に表現や報道の自由が奪われ、国連も求心力を無くしています。
一番戦闘の激しいところに私たちはいないし、国が守ってくれない市民を外国の人間が救おうというのにはそもそも限界があります。
紛争の現場ではどれだけ世界が分断されているかを実感します。
ひとたび戦争が始まるとあっという間に街が廃墟となり、内紛が長引く地域では戦闘の当事者も目的も多様化し細分化していく。ドローンや無人化兵器が飛び情報操作が行われ、その一方で町や村単位で資源やインフラを争うのが今の紛争です。
私たちの生活に必要な資源の多くはそういった地域から来ていて、そこには今この瞬間に戦火を必死に逃れている人たちがいます。そして更に気候変動が土地を変え、水を変え、大気を変えて、自然災害と異常気象で人々の居場所を奪っています。
こんな世界を子どもたちに残したくて国連に入った訳じゃない、でもこれまでの手法・組織・体制では太刀打ちできない、未来の平和とはどんな形だろうと試行錯誤している間に、「原点からもう一度繋がること」が必要だと思うようになりました。
世界のどこでも、今自分のいる場所で、その土地の生み出すものを大切に受け取り、そうしたコミュニティが公益と交易で連なっていく。
そんな時に知ったのが矢野さんのお仕事です。まさに「結」です。
そこにあるもの全て、人も空気も土も水も一緒に。
そうした輪がどんどん広がり繋がることがこれからの平和ではないかと思っています。
今回のプロジェクトは国立市の公立小学校が舞台です。
私はどんな紛争地域に行っても人々が必ず「平和を」と言うのと同時に「子どもたちに教育を」と願うのを聞いてきました。
どんなに絶望的な状況にあっても教育こそが未来への希望なのです。
その教育の場で長年子ども達の側にいた何十本もの木を救い、「いのち」を大切にする街を一緒に創っていく。これは夢ではなく、あり得る現実です。
たった2週間前までは伐採が決まっていた40本以上の木が全て見捨てられることなく掘り起こされ、丁寧に包帯を巻かれ、地上に仮置きされても根が呼吸し休める状態で互いに寄りかかり、あたかも新たな森を創っているかのような光景を前にした時、私は「世界が変わる瞬間」を見たと思いました。
こんな誰も思いつかなかった壮大な試みを可能にしてくださった矢野さんはじめ職人さんに報いるため、この賭けを許可してくださった関係者に応えるため、そして救った木を校庭に改めて植えることができるように、お力を貸して頂けますでしょうか。
そしてこの試みが成功したら、次の場所で別のいのちを守るためにきっとお役に立てることがあると思います。一緒に「結」に加わって頂けると幸いです。 (中谷純江)
🔹「国立二小の高木移植に思う」🔹
私自身、これまで各地域の風土の再生を目指して、なんと多くの現場と向き合ってきたことでしょう……。藪化する里山、松枯れ、ナラ枯れの枯れ立ちの林、土砂崩壊の斜面や住宅、コンクリートに覆われて衰弱する植栽現場、そして今回のようないのちを絶たれようとする動植物の救出現場……。
これら、いのちが危機に瀕した現場で思い知らされるのが、この状態、この環境が、人都合によって生み出されている現実であることです。
この状況がもう少し人都合を優先することから(人も含めた)自然都合にウェイトを置いた状態であったら、それぞれの現場の状況は大きく変わっていただろうと思えることが常日頃です。
今回のこの現場の状況も、残念ながら、まさに、その典型であり、これを人社会はいつまで続けていこうとしているのでしょうか。
皆さん、どうか、本当に心からお願いします。
モノ経済からいのちの経済へ向けての転換を。
いま、人社会は残念なことに自らが造り上げた制限、規則、システムによって、自由に、というか、ケース・バイ・ケースで社会のハンドルを切れなくなってきました。公的資金を使う手立てが、数値化や理論的実証がなければ、扱えなくなっています。そこにいのちの危険性を伴う時間差が生まれています。
しかしながら、それをカバーできる最後の手立てが草の根の市民経済ではないでしょうか。
最後のいのちを生かす経済へのシフトは、草の根の経済ー結の経済しか残されていないと思います。
このコンクリートの都市環境の中にあって、次世代へのいのちのバトンリレーは、いのちを守り、いのちを育む、生かしてゆける、環境へのチャレンジしかあり得ないと考えます。
環境再生医 矢野智徳
3000 円
5000 円
10000 円
20000 円
30000 円
50000 円
100000 円
100000 円
残り9枚
200000 円
200000 円