京都大学・鎌田東二教授よりコメントをいただきました
vol. 5 2014-07-07 0
西暦905年に編纂された日本最初の勅撰和歌集『古今和歌集』の序文で、編者にして歌人の紀貫之は、「生きとし生けるものはみな歌を歌っている。響きを発している。だから、その歌によって、力も入れないで天地を動かし、目に見えない神々や霊を感動させ、男女の仲を和らげ、勇ましい戦士の心をも慰めることができる。それが日本の和歌の道である。」と述べている。ヴィンセント・ムーンのヒビキ・プロジェクトの話を聞いて、現代の「古今和歌集」を映像と音で編集する作業であると思った。地球上の各地の歌声と響きを聴き取り、映像と音に収めてきたヴィンセントなら、必ずやその「響き」の妙を余すところなく収め、伝えてくれるだろう。現代のこの「古今響き集」の編纂事業をぜひ応援してください。そして、天地人の声を聴き取る作業にご参加ください。
— 鎌田東二(哲学者・宗教学者・京都大学こころの未来研究センター教授)