クリエイター紹介、楠健太郎さん
vol. 3 2021-02-11 0
日本国際観光映像祭はCIFFTという世界の観光映像祭の正式メンバーになりました。昨年の開催ではCandidateメンバーでしたが、そこからの昇格です。正式メンバーとCandidateが何が違うかというと、映画祭の受賞作にCIFFTのポイントがつくかどうかなのです。 各映像祭の賞に応じてポイントがつき、それを15の映像祭すべてで加算したもので、年間ランキングがつきます。
ただし、ポイントが着くのは、国際部門と日本部門のグランプリだけです。国際部門には、世界から多くのトップレベルの映像が届きます。なので、日本国際観光映像祭の国際部門での受賞は、世界戦なのです。
昨年、その部門で部門最優秀賞になった作品がありました!こちらです。
TOMONOURA JAPAN HERITAGE
The Best Film, Tourism Services, JWTFF2020
観光誘致と認知向上
潮待ちの港としてノスタルジーな情景を色濃く残す瀬戸内は鞆の浦。
多くの重要文化財を含むレトロな街並みや、瀬戸内海特有の多島美が取り上げられがちだが、このまちの本当の魅力は「人」や「日常」にある。
祭りや神事、伝統芸能も鞆の浦が守り続けてきた大切な日常。
はじめて訪れたのに、どこか懐かしい。
そう思わせてくれる鞆の浦のあたたかさに、少しだけ触れてみる。
こちらの映像をつくられたのが、楠健太郎さんです。
楠健太郎
10年間、制作会社にてブライダル・舞台を中心に映像制作の基礎を学び、2014年、LIFECTを立ち上げる。以後、フリーランスとして、ウェブCM・自治体の観光映像・インバウンド広告などの制作に携わる2016年より文化庁 日本遺産映像専門家を委嘱。国内外15ヶ国52都市での撮影実績。
実は、アート&ファクトリー ジャパンの紹介映像をつくってくれたのも彼です。一緒に与論島を旅して、地元の人たちとどんどんと仲良くなっていく方でした。彼は地元福山を拠点に映像を作られています。コロナ禍の中、地域の人たちのドキュメンタリーも撮られています。このような彼の取り組む姿勢が、鞆の浦の素敵な映像につながっているのです。
今回、与論ファクトリーに参加されるにあたり、次のようなメッセージをもらいました。
地域には一般的な「観光」というフィルターで表現しやすい顔と、「日常」というもう一歩踏み込まないと見えてこない顔が必ずあると思っています。「また来たい」と思わせる動機は、後者に触れたことによる土地や人や文化への愛着じゃないかと。そんな時間をかけて積み重なった「日常」が垣間見えるような作品を目指します。
今回のファクトリーは、与論島のある意味、観光の閑散期である2月に撮影をします。この時期は季節風が強くなり、与論島名物の百合ヶ浜も見れない時期です。だからこそ、これまでの観光資源とは違う、島の日常、それを楠さんならば描いてくれるのではないか、と期待しています。
木川剛志
総合ディレクター, 日本国際観光映像祭