話す・議論する・冗談する
vol. 13 2014-09-25 0
こんにちは、ボランティアスタッフのかねこです。
先日Jayさんとお酒を飲みながら、ゆっくり話す機会がありましたので、僭越ながらこちらで書かせていただきます。私はレジデンスに来ると、大体いつもだらだらしてしまうのですが・・。手作り感あふれるかわいらしい空間です。エマさんの力作です。
まず始めに、私から見たJayさんについて少しだけご紹介します。
Jayさんは経歴を見て頂くとお分かりになるとおり、文字どおり世界を飛び回って活動されているアーティストなのですが、「僕、国際的なアーティストだからさ」などとアーティスト・ジョーク(私が勝手にそう呼んでます)を言って笑わせてくれる、お茶目な方です。お酒が好きで(本人曰く「社交socializeの一環」なのだそうですが)、日本酒は辛口派です。また、話すのがとても好きです。というよりも、議論が好きなのだそうです。エマさん曰く、時には物言いが率直すぎて通訳に気をつかうこともあるそうなのですが、本人はわざとやっているのかもしれません。「日本人同士であれば多少失礼にあたることも、外から来た人は大目に見てもらえることもあるように思う。outsiderの特権はしがらみがないこと。何でも聞けて、何でもオープンに答えてもらえること。」と自身の活動のヒントをJayさんは教えてくれました。
また、地域とのかかわりについて。善福寺に住む高齢者が交流できる場所、「ゆうゆう館」や「かがやき亭」で囲碁を習ったり、ストレッチを一緒にしながら、Jayさんは地域に住む人達との距離を日々少しずつ縮めているようです。その中で、年配の世代が若い世代とのジェネレーションギャップや、コミュニケーションの取り方について課題意識を持っていることを知ったJayさんは、今回の滞在を通して力になりたいと言っています。「つまりは解決策の提示が大事なのか?」と私から茶々を入れると、解決の手順やプロセスを地域の人達と一緒に作り上げることが最も大事で、一度構築された解決手順が地域で起こる別の課題解決に用いられて波及していくことを期待すること、そのようにして地域の人達がそれぞれ感じている課題を解決していければ良い循環が生まれると思っていることを熱く語ってくれました。「もし、あなたがお腹を空かせていたとして、僕が持っている魚をあげるのではなく、僕は魚の釣り方を伝えたい。それと同じだよ。」
(このへんの内容については、本サイトのvol.9「Jay Kohさんからのレポート」、vol.11「ダイアロジカル・アートって?」もぜひご参照ください。)
最後に、Jayさんのアーティスト・ジョークを一つ。
「アートとアーティストはイコールじゃない。アートはアーティストのためのものじゃない。管理された環境でじっとしているのではなく、人々が関わりながら多かれ少なかれ変容していく、それがリアルな、現実の世界に横たわるアートだ。大体アーティストってのは、政治家とほとんど同じ生き物だ。自分の内にある考えを追求して、言いたいことだけ言って偉そうにしている。政治家の方がまだマシだね、選挙で選ばれないと仕事にならないからね。」
アーティスト・ジョーク、伝わりますでしょうか・・。
このような感じでゆるりとしゃべっております。Jayさんはいろいろな方とお話したいそうですので、みなさまどうぞお気軽に遊びに来てください。お酒も買い揃えているようですので、飲みたい方はぜひ。ところで、Jayさんは日本のMUJI(無印良品)の品揃えの豊富さ、店舗の大きさに興奮したようです。マレーシアやシンガポールのMUJIでは衣服しか売っていないのに、日本では電子レンジまで売ってるなんて!と驚いていました。無印良品についてのレクチャーなんていうのも、Jayさんにとっては嬉しい情報の一つかもしれません。