大林宣彦監督、ありがとうございました。
vol. 7 2020-04-12 0
みなさま、こんばんは。
またしても深夜の更新となりまして、失礼いたします。
本当は昨晩更新しようと思ったのですが、突如、大林宣彦監督の訃報が舞い込んできてしまい、もうちょっと何も手に付かなくなってしまいました。最新作の『海辺の映画館 - キネマの玉手箱』が本来ならば公開されている日でした。世界がこんなことになっていなければ……今はもう、『海辺の映画館』を早くスクリーンで観られる日を心待ちにするばかりです。私はシネマ尾道さんに行って観ようかなぁと思ってます。こういう状況じゃなかったら、今すぐに何かやりたいなぁ。やっぱり京都だし、『姉妹坂』をスクリーンにかけたいなぁ。いつか、きっと。
そして最後まで映画を作り続けられた大林監督へ。たくさんの唯一無二の作品たちを、本当にありがとうございました。あちらでも、どうかたくさん映画を撮ってください。
2014年8月15日。終戦記念日のこの日、立誠シネマに自らお越しくださって、たくさんのお客さんにじっくりお話をしてくださいました。この日のレポート記事がありますので、よろしければリンク先へどうぞ。
http://www.cinepre.biz/archives/14384
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この数日も世界はまわっているわけですが、出町座は営業をしております。『ワンダーウォール 劇場版』もはじまりました。東京の劇場と同発の予定だったけど、東京は映画館もすべてが閉まってしまったので、ウチが最速公開劇場になってしまいました。京都発の作品なので、奇しくも、なのですが。『はじまりの記憶 杉本博司』も1週間限定上映しています。こちらは杉本博司さんの京都における初の個展開催を記念してのものでしたが、会場の京都市京セラ美術館はいまだ開館していません。高畑勲監督特集も最高傑作『ホーホケキョとなりの山田くん』ウィークです。本日4/12は『セロ弾きのゴーシュ』伝説の“ひとり原画”を果たした才田俊次さんが駆けつけてくださる予定でした。が、もちろん回避となりました。『1917 命をかけた伝令』のサム・メンデス監督の舞台(ナショナルシアターライブ)作品『リーマン・トリロジー』も1週間限定です。3月から実施しているアンスティチュ・フランセさんとの企画〈映画批評月間〉も、ジャン=ピエール・モッキー監督とセルジュ・ボゾン監督という、新旧の優れた映画作家の作品が日替わりで上映されています。どれもめちゃ面白いです。ボゾン監督が来日予定でしたが、この状況で渡航できず、キャンセルとなりました。こうして書いているだけでもほんとにツライのですが、それでも他の休館している映画館さんたちはもっと悔しいしやるせないだろうと想像しています。みな、それぞれ自力で今をどう乗り越えるか考え、取り組まれています。いまは本当に、それぞれが自力で立ち上がり、いかに乗り越えるかに取り組まねばならない事態です。
それは彼の国も同じだという記事。
〈新型コロナで休業を余儀なくされる米国ミニシアターの窮状「もし休業が本当に2ヶ月続いたら、いったいどうすればいいのか見当もつきません」〉from VICE
会ったこともないアメリカの地方の単館劇場のみなさんに「ウチらも同じです!」と叫んでまわりたい勢いです。考えてることも本当に同じ。こちらは4/6にアップされた記事なので、1週間経つ今、そしてこの先の5月にはどんなになるだろうと考え、胃が重くなってきます。耐えて乗り越えてほしい。そして近い未来に、行ってそこで映画観たい。そういう意味でみなさんにオススメはジョー・ダンテ最高傑作の『マチネー/土曜の午後はキッスで始まる』です。どこかの配信とかで観れるのかな?DVD、BDは中古などでも手に入るかと思います。ぜひ、ご自宅で過ごすことが多い今、ご鑑賞チャレンジしてみてください。
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ほか、いろいろ進捗ご報告や新たな展開や思うことなど、書きたいこともあるのですが、また長くなってしまうので、あらためます。
今回もみなさま、お読みくださって、ありがとうございました。
出町座 田中・拝