誰かに届け、ポストカードプロジェクト
vol. 54 2020-08-09 0
お盆に入りました。いかがおすごしですか。
ココルーム18年の活動のなかで、こんな静かなお盆ははじめてです。
お客さん、お手伝い、ボランティア、学生さん、ほんとにたくさんの人が
「暑いわ〜〜」と、汗をふきふきやってきて
嵐のように去って、また嵐のように人々がやってくる波のくりかえしが
お盆でした。
終戦75年の節目でもあるのに、釜ヶ崎の三角公園夏まつりも
延期になりそうです。
8/13〜8/15に三角公園で行う予定だった「書」のコーナーを
ココルームの玄関先にささやかにつくりましょう。
そんな話をスタッフたちとしています。
さて、コロナで世界中が大変です。
イギリスのホームレスの人々はホテル住まいになったそうですが
ネット環境もなく、孤立しがちな人々のために
「移動図書館」や「ポストカードプロジェクト」が行われているそうです。
ココルームと2007年から交流をつづけるホームレスとオペラのワークショップを行う
「ストリートワイズ・オペラ」
そして、世界のホームレスの人々とアートの活動を行うネットワーク「ウィズワンボイス」のマットピーコックさんから声をかけていただき
ココルームでもポストカードプロジェクトをおこないました。
笑顔をテーマに書いてください、というものでした。
途中、宿泊者にコロナ陽性がわかり、2週間の閉店をはさみ、
来店いただいた方々に、書いてもらいました。
そのうち数枚は、書いてくれた人自身へ、そして、釜ヶ崎でひとり暮らす人へ郵送します。
書いてくれた人、釜ヶ崎の人々へ郵送するポストカード
そして、イギリスへ。
展示されたり、ホームレスの方に届けられます。
これらはイギリスへ送ります
また、なかには釜ヶ崎で野宿暮らしをされている方のことばがありました。
ココルームに暮らすアメリカ人の方が、毎朝あいりんセンターまわりの野宿のかたに
朝ごはんをくばっていて、ポストカードプロジェクトに協力を願い出てくれて、
届けられたポストカードです。
「私達の心の中は「涙の洪水」です。
心に余裕のある方に書いてもらってください。すみません」
「こねこが かわいかったでね」と まる星人が笑っています。
同じ方なのでしょうか、それとも、ちがうのでしょうか。
「涙の洪水」がせきとめられ、笑顔のことを思い出す時間が訪れることを願います。
なによりも、綴っていただいたことに感謝します。
*
さて、ココルームのクラウドファンディングもあと数日でゴールをむかえます。
ストレッチゴールまであともうすこしです。
心に余裕をもつために、ほんとうに必要なのは、お金だけではないと思います。
ここに生きてていいよ、という承認や、
じぶんの人生や考えを、じぶんで決めることができるとわかっていること、
人とのつながりのなかにあると思うのです。
この世を渡っていくためには、お金も必要です。
ここでご寄付をおねがいするのは、ココルームの活動の延長に
つながりや自己決定のきっかけをもってもらうことができるだろうと思うからです。
ここが「開かれた場」であることによってのみ、達成できる可能性があるからです。
どうぞ、よろしくおねがいします。