困難な状況をことばにしていくこと。
vol. 45 2020-07-15 0
昨晩から降っていた雨が上がり、日が差してくるとセミの声がします。
と、思ったら鳴きやんだ。
今僕は自宅でこれを書いています。すでにお知らせさせていただいたように、今回ココルームに滞在されていた方から新型コロナウイルスの陽性反応が出たことを受けて、同時に濃厚接触となり自宅待機、PCR検査を受けた者として、想いをことばにできたらと思います。
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まず、本当にこんなことが起きるというのを、まともに実感してます。
日々いろんなところからコロナウイルスの情報は入ってきていたけれど、それはテレビやスマホの画面の中だったり、各所から送られてくる紙の上での警告だったり、どこか少し遠く感じていました。
それが一気に、目の前に現れて、突きつけられたようです。
7月7日、ココルームに滞在されていた方がコロナウイルスに感染したということを知りました。
スタッフやゲストハウスに滞在の方、そこにいるみんなで集まって夜遅くまで、状況把握や今後の運営、消毒清掃のこと、濃厚接触者のリスト作成とか、保健所とのやりとりで、家に帰るのは日付が変わった時間でした。
厚生労働省の濃厚接触者の基準に該当する僕は、2週間の自宅待機が決まり、みんなに「じゃあ、また、2週間後ですね」というのはなんだか辛かったです。
みんなも明るく見送ってくれるし、僕も明るく振る舞おうとするけれど、お互いに不安な気持ちを抱えていたと思います。
それは体のこともそうですし、ただでさえ経営が苦しいココルームが休業せざるを得ない状況になってさらに厳しくなることも、その不安の中には含まれていたでしょう。
自宅待機数日目、ココルームで一緒に働くスタッフから夜に「もう寝ちゃったかな?」とメッセージが来て「いや、まだ起きてる」と答えたら「外見て!」。
3階の僕の家のベランダに出てみると、「よ!」と家の下にその人が仕事終わりに顔を見に来てくれていました。
すごく嬉しい気持ち半分、ついこの前まで一緒に仕事をしてご飯を食べていたのに、この距離になっちゃったんだなと、無力というか、コロナによる分断を突きつけられました。
だから今まで通り近くで話そうとそか、そういう訳ではないんだけど、やっぱり少しさみしい。
気づかないうちに、自分の身体や精神を、コロナという強い力に変えられてしまったような感じがして。
PCR検査を受けた次の日に、保健所から来た結果は…「陰性(マイナス)」。
この検査の結果が出るまでは、正直本当に不安な気持ちがありました。
これは僕だけの問題じゃないから。
僕の周りには一緒に働く人や、パートナーがいたりします。
そして同時に同じく濃厚接触者、または陽性となった人たちのことを想うのです。
検査の次の日には厚労省のサイトに、PRC検査人数と陽性だった方の数が出ています。
同じ日に国内でPCR検査を受けた方は5300人ちょっと、その中で陽性の方は370人ぐらいという数字でした。
多くの方の気苦労や、先の見えない状況への不安を抱えているのだろうと想うと、濃厚接触者となりコロナウイルス感染の可能性があった者としては、他人事とは思えなくなっていくのです。
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1週間とちょっと自宅でできる仕事をしていますが、やっぱりココルームは現場ありきの、仕事。
仕事というと少し堅くなってしまいますが、そこで人と生きていくということなのだと思います。
自分以外の人との関わり合いを重ねながら。
それはココルームに限ったことではなくて、社会の中でも言えることなんじゃないかなと思います。
こうしてことばにしていくことの過程の苦労もありながら、でも正直にことばにしていくことによって気持ちが少しずつ軽くなっていくこともわかりました。
今まで通りの生活というのはやはり、難しく思います。
でもその状況に対して受け身になってしまうのではなく、その中でもどう生きていくかということを日々の実践の中で見つけたいと思います。
(家のベランダから)
マスクをずっとつけているのも、しんどくなるし、たまにはマスクを外して深呼吸しながら。。。
あ、あと今回気づいたことは、朝から夕方までスタッフ会議や打ち合わせ、自分企画の会を、テレワークなのでイヤホンつけてしていたら、耳が痛くなりました。(これもほどほどにしないと行けませんね)
みなさま、暑くなってきましたし、ほんとうにご自愛ください。
(スタッフ たかはし)