子どもたちの映画館プレゼン!
vol. 9 2019-07-19 0
今日から子どもが夏休みというご家庭も多いのではないでしょうか!
今週、練馬区立豊玉南小学校で行った授業の様子を写真でレポートします。
さて、これはなんでしょうか?
この日は、豊玉南小学校での今学期最後のわたしたちの授業。夏休み直前のお忙しい中、風見校長先生はじめ、先生方のご協力のおかげで実現しました。
1時間目からの授業だったので、早起きして駆けつけました。各クラス2時間、たくさん時間をとってくださり、本当にありがとうございました!
「子どもたちが実現したい映画館」についてのプレゼン発表。全員のアイディアを実現するのはむずかしいので、3クラス各7班、合計21のプレゼンから、上位6つのアイディアを採用することになっていました。
「映画館のない町に、子どもたちが映画館をつくる」という、一見、荒唐無稽なプロジェクト。でも、cinema stars ワークショップ担当のふうかちゃんのおかげで、子どもたちの創造性を引き出すことができ、みんな真剣に、そしてわくわくしながら考えてくれました。
プレゼンやそのあとの投票についての説明をききながら、ある子どもがぎゅっと握っていたものは…
プレゼン用のカンペ!
よく見ると、クラスの中のたくさんの子がプレゼンのメモを持っていました。こんなに真剣に取り組んでくれるなんて!すでに感動して泣きそうになりました。
このクラスはすでにプレゼンの順番が決まっていて、ついにプレゼンが始まりました。
このプレゼンの様子はしっかり撮影していて、ウガンダの子どもたちにも見てもらいます。
というのも、ウガンダの子どもたちにとっては「映画館」は未知のもの。
日本の子どもたちからの「映画館とは、こういうもの」という手がかりをもとに、ウガンダの子どもたちが映画館をつくるのです。残念ながら、プレゼンの映像はここではお見せすることはできません(いつかみなさんにも見てもらえたらと思います!)
お見せできないのがとても残念なぐらい、子どもたちのプレゼン、最高でした!
各クラス、どの班も工夫して、想像して、手を動かして、一生懸命プレゼンして。子どもがここまでできるなんてすごい!という感動と、子どもだからこその柔らかな発想に驚きっぱなしでした。
たとえば、これは「映画館を見たことがないウガンダの子どもたちにわかりやすいように」という想像のもとつくられた、映画館の模型。
水色のが椅子で、赤と白はクッションだそうです。映画館といえば「真っ暗な中に座り心地のいい椅子がある」というイメージを伝えたかったようです。
これは、「映画館といえばポスター!」という発想から。
これを書いた子は「プレゼンで目立つように、白い紙だとあたりまえすぎるから、黒い紙でみんなの興味をひこうと思った」とのこと。黒い背景は、映画館の暗いイメージでもあるそうです。発想がすごいし、センスいい…!
これは、映画上映前に人形劇をする、という班が、実際にプレゼンで使ったもの。
日本の映画館で上映前に流れる「映画館では静かに」などのマナーについて、この人形を使ってウガンダの子どもたちに伝えたい!というアイディアでした。
そしてこれは……
オリジナルのフォトパネル。観光地とかによくある、顔をはめるパネルです。
「日本の映画館にはプリクラがある」→「撮ったプリクラで、楽しかった映画を思い出す」→「でも、ウガンダにプリクラマシーンを持っていけない」→「プリクラみたいに思い出に残る写真」→「顔をはめるフォトパネル」→「勝手に作品のキャラクターを使用するわけにはいかない」→「じゃあ、オリジナルのキャラのパネルを作ろう」
ということで、この学校オリジナルのキャラクター「トミーとミミー」の顔はめパネルを映画館に設置してほしい!というアイディア。
ここではすべてを紹介しきれないのですが、本当におもしろいアイディアばかりでした!映画館そのものについてのアイディアだけでなく、映画館まわりのアイディアまで広がってました。子どもたちの想像力大爆発。
そして、プレゼンのあとは、投票。
プレゼンを聞いて「わくわくする!」「実現させたい!」と思ったアイディアに、みんなで投票します。ふせんにはコメントを記入しました。
投票で各クラス上位2つのアイディアを、クラスから出すアイディアとしてまとめ、次はクラスみんなで「アイディアの取り扱い説明書」を考えます。
誰が、どのように、なにを、どうやってつくるのか。子どもたちはわたしたちに「ウガンダにこれある?」「これできそう?」と確認しながら、どんどん具体化していきました。
予算のことまで心配してくれた子も…!わたしたちの懐事情まで心配してくれてありがとう。
日本とウガンダの物価を比べて「うちの班のアイディアは、予算内でおさまる」ということをプレゼンの説得材料にしていました。説得力かなり高い!
プレゼンの仕方を工夫した班もたくさんあって、動画に撮影したものをモニターで見せたり、実際に作り方を実演したり、声をそろえて聴衆の興味をひいたり。子どもたちなりの工夫や創造、すばらしかったです。
本当に、ここでは伝えきれないほど、子どもたちのプレゼンは最高でした。
渡航まであと1ヶ月、日本の子どもたちのアイディアのバトンを、ついにウガンダの子どもたちに渡す準備です。
大人ができるのは、この子どもたちの思いをつなげること。渡航までのラストスパート、がんばります!
豊南小6年生のみんな、すてきな夏休みを。武石先生&わたしたちのウガンダからの中継を楽しみにしてくださいね!