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アフリカで子どもたちと映画館 "atelier cinema stars" をクラウドファンディングで実現!
これまで、アフリカ各地での移動映画館を通してたくさんの子どもたちに映画を届けてきました。2019年は、日本とウガンダの小学生たちが一緒になり、ウガンダの映画館のない町に映画館をつくります。
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非営利団体「cinema stars アフリカ星空映画館」は、アフリカでの移動映画館プロジェクトです。アフリカの村落部では、ほとんどの子どもが映画を観たことがありません。映画館がどんな場所なのかも知りません。子どもたちに「はじめての映画体験」を届けます。
これまで、アフリカ各地での移動映画館を通してたくさんの子どもたちに映画を届けてきました。2019年は、日本とウガンダの小学生たちが一緒になり、ウガンダの映画館のない町に映画館をつくります。
私たちがプロジェクトスタート時から拠点にしてきたウガンダ。
まずはその国の子どもたちの暮らしについてご紹介します。
村の子どもたちは、豊かな自然の中でのびのびと暮らしています。
お花を髪につけてうれしそうな女の子。
小学校の教室の様子。学校に通える子は、勉強もたくさんします。テスト前はけっこうピリピリします。
サッカーは好きだけどボールは買えないので、自分たちで手作りします。
チョークの粉を顔に塗ってあとで怒られる、元気な幼稚園児たちもいます。
家でのお手伝いはするのが当たり前。電気も水道もない村で暮らしていくには、子どもたちの協力が必要不可欠だからです。赤ちゃんのお世話、炊事、畑仕事…なんでもやります。
ウガンダの子どもたちはたくましいと感じることがたくさんありますが、電気や水道がないことや、経済的困窮や病気など、厳しい現実もあります。
そんな子どもたちに食料や衣服を渡すことももちろん必要です。でも、長年同地域で活動してきた私たちは、彼らがそのような生活から抜け出すために一番必要なものは、教育だと考えています。
ウガンダの子どもたちには、「学校以外の学び場」がほとんどありません。
もちろん、これが悪いことだ、ということではありません。塾や習い事で忙しい日本の子どもたちと真逆の環境で、のびのびと育っているとも言えるかもしれません。
でも、アフリカでの移動映画館の活動をしながら、「もし彼らにサードプレイス(家や学校以外の、居心地のいい第三の場所)があったら、もっと彼らの世界や可能性も広がるのではないか」といつも感じていました。
何時間も前から上映を待っている子どもたち
ちょうどそんなとき、うれしい機会がやってきました。活動拠点にしている町のはずれにある建物を、地域の人が集まるコミュニティセンターにしようという話があり、私たちがそこを自由に使えることになったのです。
「この場所に映画館をつくろう!」
こんなアイディアが出てきました。これまでの活動を通して、映画や映画館という空間が持つ可能性に改めて気づいたからです。映画館のない町だからこそ、つくる意味があるのではないか、と。
子どもたちにとって、この場所が「あそこに行けばおもしろい大人がいる」「いっしょにものづくりをする仲間がいる」「同世代のふだん出会えない友だちに出会える」というサードプレイスになるように、まずは映画館をつくります。
これからも、子どもやコミュニティの人びとの創造性が実現できるような場所になるように願いを込めて、この場所を「atelier cinema stars」(アトリエ・シネマ・スターズ)と名付けます。
「cinema stars アフリカ星空映画館」の活動拠点である、ウガンダ北部の町グル。
かつては内戦があり、子ども兵士や国内避難民のなどたくさんの問題を抱えていたこの地域。現在は内戦が終わって10年以上が経過し、すっかり平和になりました。
内戦でたくさん悲しい思いをした現地の友人が、星空の下で子どもたちが映画に喜んでいる様子を見ながら、しみじみと「映画が見られる平和って、いいね」と語ったのが印象的でした。
私たちは、これまで約800名のウガンダの子どもたちに、映画体験を提供してきました。
毎年8月に日本から「星空映画館ツアー」でウガンダに渡航し、グルの2つの小学校で移動映画館やさまざまなワークショップを行ってきました。
ツアー参加者は学生から社会人までさまざま。それぞれの専門分野を活かしてさまざまなワークショップを行っています。
実は、プロジェクトメンバーの他に、この活動にずっと関わってくれている仲間がいます。日本の小学生たちです。今年の映画館をつくるプロジェクトは、この小学生たちと一緒に実施します。
これまでの3年間「cinema stars アフリカ星空映画館」は、映像を使って日本とウガンダの子どもたちの交流の橋渡しをしてきました。
今はまだ小学生で、日本とウガンダは離れていますが、10年後には一緒に仕事をしているかもしれない。そんな彼らの未来をつないでいきたいという思いからです。
1年目は、日本の小学生たちが「ウガンダの子ども兵士」をテーマに劇を創って発表しました。戦争や平和について、脚本からすべて子どもたちなりに一生懸命考えました。
この劇の映像を、ウガンダの子どもたちに見せると「すごいね!」「みんな演技が上手だね」と、喜んでくれました。先生たちも「遠い日本の子どもたちが、わたしたちの苦しかった時のことを知って劇にしてくれたのがうれしい」と言っていたのが印象的でした。
日本の小学校の卒業式に合わせて、ウガンダからお礼の手紙が届きました。
2年目には、ウガンダと日本の子どもたちがミュージックビデオを共同制作しました。
3年目には、移動映画館で上映するコンテンツ制作にも取り組みました。日本の子どもたちが自分たちの学校生活を紹介する映像を創りました。ビデオレターのやりとりも始まりました。
4年目の今年は、この日本の小学校で年間を通して授業を担当することになりました。
すでに5月には第1回目の授業を実施。まずは、アフリカやウガンダの説明から。この時間中、ちょうどプロジェクトメンバーがアフリカに滞在していたので、スクリーンを使って生中継をして、子どもたちにアフリカをリアルに感じてもらいました。
そして、子どもたちは各クラスのなかで班に分かれて、「映画館づくり」について話し合いました。
「私たちは映画や映像から、なにを受け取っている?」「映画館ってどんな場所?」という、普段は無意識で感じていることを、子どもたちに意識してもらうことからスタートです。
子どもたちからはどんどんアイディアが出てきて、「アフリカでの映画館づくり」のイメージが膨らんできました。
どんな映画館ができるのか、これから子どもたちと一緒にわくわくしながら決めていきます!
今年のプロジェクトの活動内容は、おもに3つです。
▶ 村での移動映画館(ウガンダ)
電気のない村で、移動映画館を実施します。「cinema stars アフリカ星空映画館」がいつも行なっている、子どもたちにはじめての映画体験を届ける活動。
▶ ワークショップ
「atelier cinema stars of Japan」
日本の子どもたち対象のワークショップ。「映画館とはどのような場所か」をウガンダの子どもたちに伝えるための表現、制作をします。
子どもたち自身が、⾃分の思い考えはどうすれば伝わるか、相⼿の環境や考え⽅に寄り添いながら表現する⽅法を探究します。
⾃分たちの思いや考えを、⽂化や⾔葉が全く違う⼈たちに伝えるためにはどう表現すればいいのか、ということを考えながら、⾃分にとっての”当たり前”を問い直してみる体験を通じて、多様な価値観を持つ⼈たちがいることを知るのが目的のひとつです。
▶ ワークショップ
「atelier cinema stars of Uganda」
ウガンダの子どもたち対象のワークショップ。ウガンダの子どもたちは実際に映画館を見たことがないので、未知の世界。日本の子どもたちから伝えてもらった「映画館とはどんな場所なのか」をベースに、想像をふくらませて、映画館という空間を作り上げていきます。
ふだん接することのない、遠い国である日本の子どもたちと一緒にひとつのものを作り上げた実感を感じてもらうこと、そして子どもたちの創造性の可能性を広げることも目的のひとつです。
プロジェクトメンバーをご紹介します。
桜木奈央子 Naoko Sakuragi
フォトグラファー。著書に『世界のともだち ケニア 大地をかけるアティエノ』(偕成社)、『かぼちゃの下で ウガンダ 戦争を生きる子どもたち』(春風社)。
「星空の下、みんなで集まって映画を観ることができる平和のありがたさを感じつつ、今年もアフリカの子どもたちに映画を届けます。ひとりでも多くの子どもが、映画を通していろいろな物語を知り、別の生き方の可能性に出会えることを願っています」
ガブリエル・ナム・ラテジ Gabriel Nam Latezi
ビデオグラファー。小学生時代を内戦地域ですごす。独学でビデオグラフィーを学び、映像制作会社を立ち上げる。現在はミュージックビデオ制作やドローン撮影まで幅広くこなす。ライフワークとして、アフリカの伝統文化をコメディタッチで描く作品を制作している。
「この活動を通して、いつも現地の子どもたちから『もっと映画を観たい!』とうれしいフィードバックをもらいます。子どもたちとの映像制作では、彼らは自分たちがスクリーンにうつると『スーパースターになったみたいだ』と言いました。自分自身、子どものころに映画を観たことが今の仕事のきっかけになったので、これからもたくさんの子どもたちに映画を届けたいと思います」
田中風花 Fuka Tanaka
ワークショップデザイン担当
法政大学グローバル教養学部卒業。小学生から大学生を対象とした、創造力を育むワークショッププログラムの設計やファシリテーター育成の経験を持つ。現在は、ウガンダの小学生を対象とした、知的好奇心や日常に潜むクリエイティビィティを育み表現していく手法を探求している。
「12歳の時、地理の先生との出会いからアフリカでの教育のあり方を探求し続けてきました。2018年にやっとウガンダへ行くことができ、実際に体感したアフリカはお腹の底からわくわくが湧き出てくるようでした。年齢や性別関係なく、皆自分の頭を使って自ら欲しいものを創り出すクリエイティビティが習慣や日々の生活の中で馴染まれているのを見て、今年はそのすでに根付いているクリエイティビティを最大限に表現してもらうワークショップを実施したいと思っています」
久留島太郎 Taro Kurushima
子どもの遊び・学び担当
植草学園短期大学福祉学科 准教授。幼稚園、こども園、小学校での子ども達との生活を経て現職。
「2018年のcinema starsに参加しました。ウガンダの就学前教育の場をフィールドとして、ウガンダの子ども達の『生活と遊び』や『子育てのサポート源』について調査を行っています。また、文化の異なるヒトとヒトが映像を媒介としてどのようにつながるのか、コミュニケーションにおける映像が果たす役割などについても、子ども達と大笑いをしながら考えていきたいです」
江頭 康雄 Yasuo Egashira
撮影・上映オペレーション担当
E・HEAD Production ビデオグラファー。九州芸術工科大学画像設計学科卒業。ソニーでのパソコンと映像関連商品の開発・企画・販売・オーサリングサービス等の経験を経て、2006年に退社後、フリーランスで映像制作を開始。クリエーターやアーティストの映像制作活動のサポートから、社会貢献活動の記録映像制に軸足を移しつつある。YouTube : www.youtube.com/user/yehead114
「2017年は準備段階のサポート、2018年にはウガンダに同行しました。また、日本とウガンダの子どもたちのミュージックビデオ共同制作では撮影と編集を担当。在ウガンダ日本大使館への報告や、帰国後の報告会で上映用に使ってもらい、参加者の理解を得るのに役立てていただきました。
今後は、活動を映像で記録すると同時に、ウガンダで映像制作に興味を持っている若いメンバーに映像制作に関する情報提供を行いたいと考えています。また、cinema starsがイベントとして行う映画上映活動だけでなく、現地スタッフでも上映活動が可能になるようサポート活動を継続できればと考えています」
2019年5月 日本の小学校での第1回授業(講演会・アフリカ中継・ワークショップ)
2019年6月 日本の小学校での第2回授業(ワークショップ「atelier cinema stars of Japan」)
2019年7月 日本の小学校での第3回授業(ワークショップ「atelier cinema stars of Japan」)
2019年8月 ウガンダでの移動映画館、ワークショップ「atelier cinema stars of Uganda」、日本とウガンダの中継
2019年10月 日本の小学校での報告会
*映画館は私たちの渡航期間のみのオープンとします。
*この場所は、アーティストの共同アトリエを兼ねた、地域住民のためのコミュニティセンターになる予定なので、そのオープニングイベントとして実施します。
いただいたお金の使用用途は、下記の通りです(金額はおおよその目安になります。状況により多少の変動があることをご了承ください)。
▶ワークショップ経費(材料費など)200,000円
日本とウガンダ両国の子どもたちがつくる映画館の材料などを購入します。
▶現地での上映にかかる諸経費(機材レンタル・ガソリン費など)100,000円
無電化地域での移動映画館の機材稼働のためのジェネレーターのレンタル代、それを使用するため燃料費、運搬費などに使用します。
▶現地での経費(日本スタッフの現地移動費・ウガンダスタッフの滞在費など)300,000円
スタッフ10名分の移動映画館の現地調整・実施・事後フォローする際の費用に充てます。
▶謝礼(通訳・現地ガイドなど、現地協力者の方にお渡しするもの)100,000円
訪問地におけるコミュニケーションや、現地の最新情報と安全を確保するために通訳・ガイド・ボディガードを雇う場合の費用とします。
▶予備費および雑費(通信費等)50,000円
現地でのスタッフ間の通信手段確保、機材保険などをカバーします。また不測の事態が起きたときのための予備費とします。
▶リターン制作費 50,000円
本クラウドファンディングのリターン制作費に使用します。
合計 800,000円(+クラウドファンディング手数料)
【映画館は期間限定で運営】
子どもたちがつくる映画館は、リスク回避と運営の都合上、期間限定となります。
【想定されるリスクへの対策】
治安が比較的良い村落部での活動にとどめます。また情勢不安など、活動を続けるには危険だと判断した場合は、延期もしくは中止することがあります。スタッフの移動や滞在先は、安全を最優先します。
【チャレンジ】
現地スタッフと協力し合って移動映画館、映画館づくりワークショップを実施します。雨天など予測不可能なことも起こるかもしれませんが臨機応変に対応したいと思っています。
Art Work : Yukie Monnai
今年は、これまでの「移動映画館」に加えて、「移動しない映画館づくり」に挑戦することになりました。
活動も4年目になると、この町でも少しずつ名前が知られるようになり、「ああ、cinema stars、また来たんだね!」「次はいつ映画見せてくれるの?」「今年は何するの?」と声をかけられることも増えてきました。
前回上映した作品の名前を覚えていてくれたり、チケットの半券を大切に持っていてくれたり、そんな子どもたちのうれしい反応を見るたびに、やってよかったなあと実感します。子どもたちと星空の下でスクリーンを見つめる時間は、私たちにとっても忘れられない経験です。
こうして蒔いた種が、いつか大きな木になるかもしれない。子どもたちが描く色彩豊かな世界を、一緒に感じていただけたらと思います。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
「cinema stars アフリカ星空映画館」一同
5000 円
10000 円
10000 円
30000 円
100000 円