11/28 同性婚訴訟判決の記者会見に参加してきました
vol. 8 2025-12-01 0
同性婚を認めない事は合憲であるという衝撃的な判決が11/28に東京高裁で出されました。私も記者会見に参加してきましたので、報告させて頂きます。
こんにちは。『これからの私たち - All Shall Be Well』配給のFoggy今井太郎です。
「結婚の自由をすべての人に」東京２次訴訟において、結婚の平等を認めない事は合憲であるという衝撃的な判決が11/28に東京高裁で出されました。当日は私も記者会見と期日報告会に参加してきましたので、報告させて頂きます。
その日は14:30から日比谷図書館で開催された記者会見に出席しました。前日までの感触では今までの5つの高裁での裁判と同様に違憲判決が出るだろうとの大方の予想でした。しかし東京に向かう新幹線の中で、判決を知り、私も心が揺らぎながら、日比谷図書館に向かいました。
記者会見の内容は多くのメディアで詳細が記載されている通りですが、控訴人の方々の動揺、悲しみ、悔しさ、怒りをひしひしと感じた会見でした。今回の判決文は裁判官の個人的な思想が混ざっているからか、合憲という判決に持って行くために、論点をずらして支離滅裂な文章になっているのでは？と思ってしまいます。更に差別や偏見の様な文章がちりばめられていて、同じ人間が、こんなにも控訴人の方々や傍聴していたLGBTQの方々の心を傷つけるような判決文を書けるのが信じられなかったです。私の言葉では言い表せないので、下記の動画を見てもらえたらと思います。
記者会見とその後の期日報告会に参加して、弁護士さんの言葉で記憶に残っているのが、政治的な影響があったとは言えないが、裁判官も世論に左右される場合があるとの事です。今までの判決は違憲だったが、今回の判決は今の世論の影響もあるかもしれないようです。
昨今の政治情勢やSNSを見ている限り、大いにあり得ると感じるのですが、皆さんはどう思いますでしょうか？来年の最高裁判決も世論の影響を受ける可能性は大いにあるのでは？
『これからの私たち - All Shall Be Well』は60代のレズビアンカップル、アンジーとパットの物語です。アンジーはパットの兄の家族とも仲良くしていて、家族は頻繁にアンジーとパットの家を訪れ、アンジーおばさんと呼ばれて家族の一員として認識されています。しかし、パットがある日突然亡くなります。同性婚制度がない香港では、アンジーは長年暮らした家を相続する権利がなく、血縁関係が一番近い兄が権利を持っている事を知ります。兄夫婦やその子ども達はみんなアンジーおばさんが大好きで、いい人達なのですが、それぞれの経済的な事情等があって、アンジーにはその家から出て行ってもらう決断をします。また、パットのお葬式でもアンジーは友人として扱われ、後ろの方に立たされます。
これは同性婚制度さえあれば、起こらない悲劇です。善良なパットの兄の家族も、心苦しい想いをしてまでアンジーを追い出す必要はなかったのです。お葬式でもパートナーが他人として後ろに立たされたら全員の心が痛むわけです。
今回の判決後、皆さんはSNS等で同性婚について読んでますでしょうか？SNSでは問題の本質を理解していない人たちによる差別や誹謗中傷であふれかえっています。この裁判所の判決によって差別、偏見、誹謗中傷が助長されているこの状況は、私は黙って見てられません。
今、私が出来る事は、この映画を広める事だと思っています。偶然にもこの判決から2週間後の12/13に公開となりますが、この映画をできるだけ多くの人々に観て頂く事が、このタイミングでこの映画を公開する事になったFoggyに与えられた使命だと感じています。
私は映画の持っている力をずっと信じて、配給や製作をやってきました。２週間前、渋谷ジェンダー映画祭でレイ・ヨン監督と会って、日本ではLGBTQ映画だからなのか、中々劇場も決まらないし、メディアからの取材も少ないと伝えたところ、今まで笑顔だった監督の表情が一瞬変わりました。今までずっとそうだったけど、今回もやっぱりかというような表情です。その表情には、監督が長年こらえてきた怒りが見え、その瞬間、私もこの映画はここで終わらせてはいけないと思いました。
映画のチラシに「不公平な社会への、静かで、力強い異議申し立て。その訴えは、観る者の心を離さない。 - Screen Daily」と書いてますが、まさにこの美しく力強い映画の奥底に監督の静かな怒りをめらめらと感じます。
『これからの私たち - All Shall Be Well』が少しでも多くの人々に同性婚の法制度がない為に起こる問題について、考えてもらうきっかけになり、これからの私たちの社会がよりよくなるきっかけになれば幸いです。
その為にも、本当に皆様のお力が必要です！クラファンの目標を達成し、12/13～12/15の最初の3日間が全て満席になれば、全国の劇場に広がると思います。
プロジェクトページをご一読頂き、ご支援をご検討頂ければ幸いです。また、既にご支援頂いた方々は、SNS等で広くシェアして頂き、12/13～12/15に渋谷のシアター・イメージフォーラムに足を運んで頂けると幸いです。
シアター・イメージフォーラム
http://xn--imageforum-k43i9cx8aib.co.jp/theatre/movies/8916/
ちなみにこのクラファンは3日間延長し、12/4が最終日となりましたので残り4日弱です。最後まで頑張りますので、応援何卒よろしくお願いします！
Foggy
今井太郎
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