自由大学主催のBOOKナイトで本の未来について話しました!
vol. 54 2016-02-04 0
おはようございます。昨夜は、みどり荘2のお隣にある自由大学主催のトークイベント「BOOKナイト」に編集チームも呼ばれ、これからの本の未来について話す機会がありました。
「本の未来はどうなる?」というテーマで、自由大学ファウンダーでありみどり荘のプロデューサーである黒崎輝男さんや『IKKOAN』という本をクラウドファンディングを用いながら企画/編集/クリエイティブディレクションを行って世に出した南木隆助さんと、『WE WORK HERE』企画/編集チームの清田と小柴もちょっとお話をさせていただきました。
儲かるから、たくさん売れるから、なんて気持ちから「いい本」なんてできない。クラウドファンディングでテクニック的にお金を集めるのは一番の目的ではない、というところから話が始まりました。
ある種の湧き起こる衝動から表現して世に出したい気持ちが本を作るという行動を起こさせるのではないか。それが今は、大きな出版社でなくともだれでも「作りたい!」という強い思いがあれば出来てしまう世の中になってきたのではないでしょうか。そのための一つのツールがクラウドファンディングの仕組みであったり、大手流通を通さなくても自己発信が容易になり読む側が本を手に取ることが出来る状況になったことなど実は、出版することは身近なことになりつつあるように思います。強い気持ちがあればまずは始めればいい、と黒崎さんもおっしゃっていました。
私たちも本当に売れるのか、どれだけ売れるのかなんて確固たる自信なんてないのですが、皆さんの賛同してくださるという意味でのこのファンディングによって励まされ、そして印刷代は賄えるようなったことで、まずは本という形が私たちが取材/記事書き/編集という作業さえ行えば出来るとうところまで行き着けたことは事実です。あとは手と頭を動かすのみです。
『IKKOAN』という一和菓子屋さんを取り上げた本を作った南木さんは、「偏愛」という言葉で「作りたい!」という思いを表現していたことがとても印象的でした。そういう思いで作られた本がこれから無駄に消費されず残っていくのではないでしょうか。
本という媒体は、映像や写真と異なり能動的に文字を追わなければ理解できないし印象に残らないものです。敢えてそれを作ることになにか意味があるように感じています。まずはこれから印刷する3000冊の1冊を手に取ってくれる方がいて、その方の働き方や生き方に少しポジティブな変化が起きれば、それはうれしいことです。しみじみそれを感じた夜でした。
今後も、働くことや本を出すことについて話す機会を作っていこうと考えています。