いま東京で ”働くとは何か” を考える本『WE WORK HERE』を出版したい！

おはようございます。本日はみどり荘2にて公開取材と公開編集会議を開催します。Ustream中継もしますので、ぜひご視聴ください。

オンラインモーターマガジン「DRIVETHRU（ドライブスルー）」を運営し、みどり荘2のあるCOMMUNE246では、キャンピングトレーラー「ルーメット」をアコモデーションにした『CARAVAN TOKYO』のサービスも展開している神保匠吾さんにインタビューしました。

//////////

「DRIVETHRU」は一風変わったWEBマガジン。ただ記事をつくっているだけじゃない。車好きが思わず乗りたくなってしまうような車もプロジェクトベースでつくってしまう。さらに、DRIVETHRU で作った車は、オーダーして購入するだけでなく、レンタルして、実際に走らせることもできてしまう。ここに神保さんの信念がある。「自分が乗りたいクルマをちゃんとつくって、誰もが試しに乗ってり購入することができる。そんな嘘のないコミュニケーションがしたい。」と神保さんは語る。

小さなころから大の車好き。将来はカーデザイナーになりたかった。ところが、自分がいざ大人になってみると、乗ってみたい車が出ない。デザイナー以外の関わり方として、クルマ雑誌の編集者になることも考えたが、興奮を与えてくれる雑誌にも残念ながら出会わなかった。唯一、面白いと思えたのはイギリスの出版社が出している「Intersection」という雑誌だった。それならばとロンドンの編集部の門を叩く。その時期がちょうど日本版の出版の準備をしている最中だった。日本版の立ち上げメンバーに加わることができた。それが今勤めている会社との出会いだった。

念願かなって、Intersectionの編集者になるも、雑誌は3年で休刊になってしまう。それでも会社は辞めずに、新規事業の撮影スタジオの運営をほぼ一人で任されるようになる。希望していた車の仕事とは違うけれど、撮影現場の裏側やビジネスの基礎を実践で学ぶことができた。スタジオ運営以外にも、会社が出しているファッション誌の制作も手伝ったり、様々な仕事をこなしてきたことが、今、DRIVETHRU 事業の立ち上げに生きているという。

スタジオの運営をやりながらも、自分のやりたいことはぶれなかった。何度も社長を口説いて、車の話を吹き込んで、ようやくスタートまでこじつけたのが「DRIVETHRU」。車にこだわるのは、好きだからというより、自分が得意な分野だから。米農家が美味しいお米をつくり、それを誰かが美味しいと言って食べて、身体をつくる栄養になるように、自分も車好きの人が喜ぶようなことがしたい。今の時代、車好きといってもせいぜいクラスに一人か二人。今、自分の仕事を届けられているのはそれぐらいだけど、本当はもっと車は面白い。大量生産はできないけど、ストーリーがある車には移動手段以上の価値がある。たとえば旅行をするときに、どんな車で旅をするのか、そんなことを選ぶ自由もあっていい。

DRIVETHRU では、70年代の名車『イスズ・117クーペ』を専門店と共に現代のテイストにアップデートした1台を制作。117クーペは、カーデザイン界の巨匠、ジウジアーロによる洗練されたボディデザインと、イスズの技術者の魂がこもったタフなエンジニアリングが融合したユニークなクルマ。かつてはこんな面白い車があった。この車もシェアカーとして実際に乗ることができる。借りた人の中には、親子三代でこの車に乗っていたという人も。今それほどまでに愛される車は販売されてるだろうか。燃費に自動運転がウリでは、ワクワクしない。かつての車好き少年を唸らすWEBマガジンの仕事が、「車って面白い！」という純粋な思いを人々に抱かせる日も近い。