残り4日!!地下室も3次元で保存!
vol. 6 2022-08-06 0
プロジェクトも残すところ4日間、8月9日(火)23:59までとなりました。
データ公開の実現に向けたラストスパート!
プロジェクトの拡散のご協力と応援を何卒よろしくお願い申し上げます。
3Dデジタルアーカイブプロジェクトでは、建物の外観だけでなく内部空間も解体着工前に3次元計測を行っています。
建物を立体的に記録できるのがレーザースキャンやフォトグラメトリによる記録の特徴なため、地下から建物のてっぺんまで、縦方向の記録も行なっています。
◆地下室の3Dスキャン
地下空間にはボイラー室や電気室、空調機械室などの部屋があります。
各カプセルが細胞だとしたら、地下空間は各細胞に息を吹き込む内臓のような存在です。
薄暗い地下室でもレーザースキャナが活躍。
機械の複雑な形状はレーザースキャナで記録します。
ボイラー室や空調機械室は狭い空間に配管が入り組んでおり、1回の計測ですべての形状を取得することはできないため、設置位置を変えながら繰り返し計測を行います。
地下室には、中銀マンシオン「売出中」の看板もありました。
赤組と白組のプレートもありました。
薄暗い地下室は、シャッタースピードを落として撮影しました。
赤と青に塗り分けられた冷却管。中銀カプセルタワービルの廊下はA棟が赤、B棟が青になっていますが、冷却管もA棟に繋がるものは赤、B棟に繋がるものは青になっています。
図面や竣工図書が置かれた倉庫スペース
◆地下室をダンジョン
フォトグラメトリで撮影した膨大な写真をもとに地下室を生成し、ゲームエンジンに入れて探索してみました。
ボイラー室と電気室には干されたタオルやマウスウォッシュがそのまま残されていて、人がいた気配までも感じられます。
3Dデジタルアーカイブでは、置かれた物や備品まで、空間をありのままに3次元情報として記録を行なっています。
地下室のフォトグラメトリーを担当したmasanagaさんによるUE5を使った地下室のダンジョン映像
戦後に建てられた近代建築は、竣工から50年以上が経ち、老朽化などから維持が困難になってくる建物も今後増えてくると予想されます。
現代のテクノロジーを使うことで、オルタナティブな手法を提示し、アーカイブとして建物の価値を保存するだけにとどまらず、建物を生きた存在として、今の時代ならではの生かし方、デジタル空間上での活用・楽しみ方を構築していきたいと考えております。
皆様の応援が建物のデジタル保存とその先の未来に繋がっていきますので、最後の4日間、拡散のご協力と応援をよろしくお願い申し上げます!