【応援メッセージ】池田陽一さん(絵本と紙芝居の研究会「IKEの会」代表)
vol. 24 2019-02-08 0
2016年、銀座での個展開催中、池田さんがふらっと現れ、「君、いい絵描くね」と声をかけてくれました。その数年前から池田さんのことは知っていましたが、直接話したことはほとんどなかった。それを機に、「IKEの会」に参加することになりました。IKEの会とは、童心社の取締役だった池田さんが退職後に立ち上げた絵本と紙芝居の勉強会で、その目に適った作家だけが入れるクローズドな勉強会です。
童心社:https://www.doshinsha.co.jp/
勉強会では、その時々の社会問題について池田さんが話をすることもあり、原発事故を扱った絵本を提案した時も、快く引き受けてくれました。帰還困難区域に取材に行った後の勉強会では報告の場を設けてくださり、メンバーの皆と情報を共有することも出来ました。それに刺激を受けたのかわかりませんが、被曝牛を取り上げた絵本を描くメンバーも出てきました。大熊町にある牧場から直接依頼をいただき、絵本を描いたメンバーもいます。浪江から避難した堀川文夫さんと塾の生徒たち皆で制作した絵本「手紙~お母さんへ~」の読み聞かせをした時は、「これは後世に残すべき作品」との言葉もいただきました。
もやい展金沢への出展が決まり、その話をした時も、「よし、鈴木を応援するぞ」と賛同してくださり、金沢へもツアーを組んで何人かのメンバーと来てくれることになっています。もやい展への出展が決まってから知ったことなのですが、実は池田さんのルーツは福島県にあり、奥さんのルーツは沖縄でした。そういった背景も、もやい展を応援してくださる動機になったのかもしれません。
勉強会ではメンバー同士それぞれ厳しい言葉も飛び交いますし、真剣に取り組んでいますが、そのあとの飲み会では終電まで呑みまくり、みんないい仲間です。仲間の刺激と池田さんの後押しがあったからこそ、本格的に東電福島原発事故と向き合って作品を作っていこうと思えたと感じています。
池田陽一さん、応援メッセージありがとうございます!
(鈴木)
**************************************************************************************************************現代(いま)を生きる人として、そして何かを表現している人として、私たちは伝えていかなければならないことがあります。それは、未来を生きていく子どもたちに対する責任でもあります。
あの日、私の母は日本海の近くの病院で与えられた生の終わりに瀕していました。突然の大地の大きな震えによって、その時が早まったのではないかとも思いました。
しかし、実はその時母の両親の終の棲家の近くでは未曾有の大災害が起こり、多くのかけがえのない命が、寒空の下無残にも断ち切られる事態が起こっていたのでした。そして、「安全神話」の虚飾に飾りたてられた原子力発電の崩壊によって、多くの人々が先祖から引き継いできたかけがえのない土地を追われ、その絆さえ断ち切られてしまいました。
私たちは今、そのことを自分の言葉で語り継いでいかなければなりません。自分の方法で表現しなければなりません。未来の人間達に、そして現代(いま)を共に生きている子どもたちにきちんと伝えなければなりません。
「もやい展金沢」はそのマイルストーンです。成功させるために、共に手を繋ぎ「もやい」ましょう。
絵本と紙芝居の研究会「IKEの会」代表 池田陽一
**************************************************************************************************************
「もやい」それは、荒縄の強固な結び。3.11から8年、福島原発事故と向き合ってきたアーチスト達の個々の表現が金沢21世紀美術館で結ばれます。絵画、彫刻、写真、生花、造形、詩歌……福島の現実と命の輝きがあなたを包みます。
引き続き、シェア・ご支援のほどよろしくお願い致します!
https://motion-gallery.net/projects/2019moyai_kanazawa
★もやい展スケジュール★
場所:金沢21世紀美術館 ギャラリーA(石川県金沢市広坂)https://www.kanazawa21.jp/
日時:2019年3月5日(火)〜10日(日)
5−7日/10時~18時 8−9日/10時〜20時 10日/10時〜17時
入場料:100円(各種免除規定あり)