【応援メッセージ】笹木芳夫さん(ギャラリーオーナー・アーティスト)
vol. 28 2019-02-11 0
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「何故もやい展を応援するのか?」
夏に広島の実家に帰省した。昼間でも極端な高齢化に静まり返った団地を歩きながらここには自分の居場所は無いと強く感じていた。
東日本大震災はもうすでに過去の話。
ここに住む人は「もやい」の場なんて必要としているのだろうか?
そして自分もそれを心のそこから求めているだろうか?
色々なことを考えていると不安になる、他のみんなは不安では無いのか?
どうなんだろう?
でも思っている事を言葉にすれば「おかしな人」とレッテルを貼られ相手にされなくなってしまう。
「知りたい」「話したい」ただそれだけの事なのに。
そうか、もやいは人の心の風通しを良くすることなんだな。
静まり返った団地を歩きながら
やっぱり自分には「もやい」が必要で、それを形にしていかなくてはなと思った。
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10年以上も続いてきた東京都後援の「HEARTokyo」展で、5年ほど前に初めて笹木さんと知り合った。その後、SNSでも繋がり、頻繁にやりとりをするようになった。アーティストとしての彼の作る作品は一風変わった視点のものが多く、2006年から千駄ヶ谷で彼が運営する「ギャラリーボビン」での企画展も、変りダネが多い印象。どれもしっかりとした技術に裏打ちされていてオリジナリティにあふれており、大きな刺激を与えてくれる。
http://bobbin151.wixsite.com/sasaki
https://gallerybobbin.tumblr.com/
https://www.facebook.com/Gallery-bobbin-269018329802654/
クールな印象とシニカルな視点を持つ彼とは、「共謀罪で一緒に捕まろう!」なんて冗談を交わしたこともあった。彼が縁で個展を見に来る人が何人もいて、リスペクトされているのを感じていた。広島出身ということもあり、原発事故に強い関心を持っているように見えたが、そのことで深く話したことはない。しかし昨年、もやい展が迫ってきた頃に突然、今年の個展開催のお誘いをいただいた。震災後、折に触れ福島をテーマに制作し、2017年春以降は福島にずっと特化して描いてきたが、それを見ててくれたと感じ、嬉しく思ったのを覚えている。
今回、応援メッセージを依頼するにあたって、震災直後に子供達を守るための活動をしていたことを初めて知った。個展の時は、その話を詳しく聞かせて欲しいと思っている。
笹木芳夫さん、応援メッセージありがとうございます!
(鈴木)
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様々な考えがあって良い。
でも今の社会にはその「考え」を自由に語り合える場があまりにも少ないように思います。お互いが個室に引きこもり、同じ考えを持つ仲の良い「仲間」とのおしゃべりに耽る。
私たちはいつからこんなにも内向きになってしまったのでしょうか。
扉を開き、部屋を出て挨拶を交わし「お茶でもどう?」とお話をする。いわばラウンジのような楽しい場所をたくさん作る。
そうやってお互いの心を開いて各々の人生を豊かにすることで、個の集合である社会も良い方向へと変わって行くのではないでしょうか?
私たちにはそうした豊かな「もやい」の場が必要なのです。
ギャラリーボビンオーナー・アーティスト 笹木芳夫
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「もやい」それは、荒縄の強固な結び。3.11から8年、福島原発事故と向き合ってきたアーチスト達の個々の表現が金沢21世紀美術館で結ばれます。絵画、彫刻、写真、生花、造形、詩歌……福島の現実と命の輝きがあなたを包みます。
一人でも多くの方にこのプロジェクトを知っていただくために、引き続きのご支援・そして周りの方への拡散を、何卒よろしくお願いいたします。
https://motion-gallery.net/projects/2019moyai_kanazawa
★もやい展スケジュール★
場所:金沢21世紀美術館 ギャラリーA(石川県金沢市広坂)https://www.kanazawa21.jp/
日時:2019年3月5日(火)〜10日(日)
5−7日/10時~18時 8−9日/10時〜20時 10日/10時〜17時
入場料:100円(各種免除規定あり)