【応援メッセージ】元原発作業員・今野寿美雄さん
vol. 6 2018-12-30 0
浪江町で生まれ育ち、原子力従事者として福島第一原発をはじめ、全国の原発で技師として働いてきた今野寿美雄さん。震災当日は宮城県の女川原発で作業中だったそうです。
プロの作業員として培った放射線管理の観点から、継続避難や子供の保養の重要性を時各地で講演活動をされているほか、我々もやいアーチストを始め世界中からのジャーナリストや研究者などの来訪者を時間を割いて、現地案内する活動をしてくださっております。
主催・中筋は彼と何度も朝まで盃を交わしております。最初は帰還政策の愚かさや未だに牙を剥く土壌汚染の話など専門家ならではの話が酒の肴なのですが、お酒が進むにつれ遠い目をしながら賑やかだった故郷浪江の夜の街の楽しかった思い出を話されるのが印象的です。
故郷の亡失とはいかなるものか? 身をもって教えてくださった方のお一人です。
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元原子力従事者の今野寿美雄です。
私の故郷は浪江町の津島地区にあり、今も高線量のため立ち入りが制限されています。また自宅は浪江町の郊外にありましたが、すでに避難指示が解除されているものの線量が高くとても帰れる状態ではありません。それは私が元・原子力従事者であり、線量測定に関してはプロだからわかることです。
(津島にある今野氏御実家の仏間にて 2018/12 撮影:suzy-j )
現在は、原発事故関連各訴訟を闘いながら、福島の被災地ガイドとして世界各国の報道関係者を案内、各地での講演会や集会等で福島の現実や事故前後の様子等を伝えていく活動をしています。
今、自主上映が全国で広がっている話題の山本太郎氏主演映画「ビヨンド・ザ・ウエイブス」のロケで、写真家の中筋純氏と出逢い、以来、お互いに東京と福島を行ったり来たりしながら、酒を呑み交わす仲となりました。
(山本太郎主演「Beyond The Waves」浪江ロケにて 2016/11 撮影:suzy-j )
また、今回参加の多くのアーティストと「もやい」でいただきました。
全国行脚した中筋氏の「流転・チェルノブイリと福島」で彼が感じたことがキッカケとなり、15名ものアーティストが共展する「もやい展」。そして中村敦夫氏の朗読劇「線量計が鳴る」も。
こんな豪華な展示会は他には無いのではないでしょうか?
各々が表現する「福島」を沢山の方々に観ていただき、「福島の現実」を感じ取っていただきたいと思います。
開催が待ち遠しい日々です。
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「もやい」それは、荒縄の強固な結び。3.11から8年、福島原発事故と向き合ってきたアーチスト達の個々の表現が金沢21世紀美術館で結ばれます。絵画、彫刻、写真、生花、造形、詩歌……福島の現実と命の輝きがあなたを包みます。
引き続き、シェア・ご支援のほどよろしくお願い致します!
https://motion-gallery.net/projects/2019moyai_kanazawa
★もやい展スケジュール★
場所:金沢21世紀美術館 ギャラリーA(石川県金沢市広坂)https://www.kanazawa21.jp/
日時:2019年3月5日(火)〜10日(日)
5−7日/10時~18時 8−9日/10時〜20時 10日/10時〜17時
入場料:100円(各種免除規定あり)