再度ラマレラへ
vol. 16 2018-09-14 0
2018年8月、再びラマレラ村へ行きました。
弟を亡くしたラマファ、デモの様子を見るためです。
案の定、デモはショックから癒えておらず、船に乗ってはいませんでした。
そんなデモに寄り添うように、彼の近況を取材しました。
滞在期間は10日間足らずと短かったのですが、ある日、デモがラマファとして初めて海へ出ました。そしてなんと獲物を捕らえました。
神に見放されたのではないか、と恐れていたデモですが、そうではないことを実感し、安堵の表情を浮かべるデモの姿からは、繊細なくじらびとの内面が伝わってきます。
壮大で勇壮なくじらびと、映画の焦点は、スペタクルから深く人間の内面をとらえる人間の物語と変わってきました。
今回の滞在でも鯨が出ることはありませんでしたが、取材はこれからも続けます。
図らずも長い時間をかけた取材になったことで、映画が奥行きと深さを増してきたように思います。