発想メモ、制作をする前の段階のノート、下絵。それをあるいはドローイングとも呼ぶ
vol. 8 2019-10-30 0
今日は私の制作の準備段階についてお話しします〜!
普段、下絵とかは描くんですか?とか描く前の準備って何かするんですか?って聞かれたりすることがあります。
私は下絵みたいなものを丁寧に描く、とかは基本的にしなくって、
大きな壁画や作品に対しても、絵として描くのはせいぜいこれくらいのドローイング、なことが多いです。
(↑上のはパリのアクエリアムで描いた壁画のためのドローイングです。)
こうしたドローイングが
↓こうなって
↓こうなっていくわけです。
下絵とは、作品を出現させるための思考の方向性を書き留めるものですね。
なので私の場合、下絵は言葉や図みたいになっていることが重要です。
これは大槌の海洋研の天井画を描いた時のメモですね。
これは鯨シリーズを作る前に、思考していた発想メモから、ドローイングが描いてあるページ↓
思考の断片を図と言葉で書き留めます
これは学生の頃からしている"思考ノート"と私が呼ぶものです。文字がいっぱいで、中にはドローイングもヘニョヘニョ描いてあります。
これは南方熊楠が大英博物館にある各国の様様な分野の書籍ををかたっぱしから筆写した「抜き書き」とちょっと似ている、と勝手に思っていて、興味深い思想や言葉、資料を抜き出して書いています。
こういった蓄積が溜まっていき、思考が展開されて、興味のある事象と混ざりあり、
そういった世界の断片図をブリコラージュのようにつなぎ合わせていくのが、私の制作のあり方です。
↓これは青森県美で行なっていた明日の収穫へ向けてのプラン図です。
下絵ドローイングは、制作を始める前にどんな方向に作るのか、それを大きく定めるための"印”のようなもので、印さえ投げれたら、あとは制作しながら学ぶことや、現場で出会うこと、で変えていける方が自分に合っているなと思いながらやっています。
ヘニョヘニョで、変わっていく感じがいいんです。
どこまで載せれるかはわからないのですが、こういった思考のかけら、みたいなドローイングも、本の中に載せられたらいいな、と思っています。
どうぞ、お楽しみにしていてくださいね!
真木