土:青森県立美術館で開催中の《いのち耕す場所》展についてのレポート
vol. 7 2019-10-29 0
皆さんこんばんは*
今日は青森県立美術館で開催中の《いのち耕す場所》についてレポートしたいと思います!
このプロジェクトについても、現在制作中のBOOK《鯨の目 Eye of Whale》の中に登場します!
海と交わる、土のこととして。
《青森EARTH2019:いのち耕す場所 -農業がひらくアートの未来》
http://www.aomori-museum.jp/ja/event/88/
会期 : 2019年10月5日(土)-12月1日(日)
青森県立美術館
"いのち耕す場所" という言葉は、生物として私たちが存在するための豊かさの根を、改めて思考する言語でしょう。食べることを支える土壌の循環、海、山、雨、太陽、大地、そこに生きる生き物と心の働き。
この展覧会の中で私は、2017-2018年にかけてこの企画学芸員である奥脇さんをはじめ、青森のみんなと考え作ってきた土地と農業の交差するプロジェクト「アグロス・アートプロジェクト 明日の収穫」で参加していて、今展の大地の一部となっています。
"明日の収穫"では誰しもが口に運び消化し、生きている"農"について、その苦労さと生命への密接さをどう実感できるべきか、というアプローチを、米作りを美術館の敷地内ですることから初めて、風土のこと、歴史と、食べ物への敬意をどのような形にできるのか、リサーチを市民のみんなと一緒に、二年間かけて行いました。そして芸術のプロセスが"農”に通じているイメージを持てていることも大きな出会いの一つです。
明日の収穫をまとめたレポートです。是非ご覧ください*↓
http://www.ohkojima.com/z-p-agrpss.htm
明日の収穫は、《いのち耕す場所》の中でこのように現れています。
青森ゆかりの近世思想家 / 医師 である、安藤昌益 ANDO Shoeki の言葉と共に。
画面の左下には大事なシーンが描いてあります。
日本の地震や津波は、幾度となく土地を洗ってきました。潮に一度浸かれば、作物、野菜を耕作するには血の滲む努力なしではなし得ません。今でこそ苗植え機を使いますが、田植えを人の手で行う場合、その様子はかなり腰をかがめて、大地にひれ伏すような、大地にお辞儀をしうるようにして一本一本植えて行くものです。
私の祖父が第二次世界大戦の特攻隊になりながらも、出陣せずに帰ってきてから、”私はいのちを活かすために、土を弄らなければならない”と話していた言葉は常に私の中にあります。そうして彼はその人生を、腰が90度に曲がり痛みに動けなくなるまで、農業と酪農に従事しました。私は彼のこの言葉の意味を、人生をかけて継ぎ受けていかなければいけないと、改めて思っています。
2017年「アグロス・アートプロジェクト プランドローイング」より
2018年「アグロス・アートプロジェクト」より
青森の大地(EARTH)に根ざしたアート(ART)の可能性を探究するシリーズ企画「青森EARTH」。今回のテーマは「農業」。大地を耕し食や社会を支える農業をヒントに、人が生きる力を養う術(アート)として芸術を紹介する展覧会「いのち耕す場所」として開催されています。
全部載せきれていませんが、以下に展覧会の一部を記載します。
体験すべき展覧会としてのリアリティがあります。
青森、とても興味ふかい場所の一つです。ご都合つけばぜひいらしてくださいませ*
青森の子供達が作った教育版画
雨宮庸介
オル太《耕す家》
浅野友理子
岩名泰岳
木の蜜
田中功起
ひとつの陶器を五人の陶芸家が作る(沈黙による試み)
三原聡一郎
余地 Room
《青森EARTH2019:いのち耕す場所 -農業がひらくアートの未来》AOMORI EARTH2019: AGROTOPIA –WHEN LIFE BECOMES ART THROUGH LOCAL AGRICULTURE2019年10月5日(土) - 12月1日(日)