応援メッセージ:堀口博子(エディブル・スクールヤード・ジャパン代表理事)
vol. 23 2023-04-10 0
国際金融の街、東京日本橋茅場町・兜町でコミュニティガーデンEdible KAYABAENがはじまってまもなく一年、その記念すべき時に『アーバン・ファーミング・ライフ』が出版される。なんという偶然、そして私たちエディブル・スクールヤード・ジャパンにとってはこれまで地道に活動してきた「公教育と菜園教育エディブル・スクールヤードとの融合」への挑戦に、Yes!!!と背中を押され、勇気をもらったような薫風の5月になろうとしている。
都市のど真ん中のビルの屋上で、どれだけもりもり食べられるものを育てられるか、という挑戦は、パーマルチャービルダーでエデュケーターのフィル・キャッシュマンとともにスタートした。今年は、さらにこの場所を多くの仲間たちとともにバージョンアップしていこうとしている。
地球にとっても幸福で持続可能な美味しい「食」にどうアクセスするか、がいよいよ生き抜くために必要なイッシューなろうとしている。IT農業に資本が集まる兜町界隈で、あえて手仕事で、あえてスロウに、都市から排出されるコーヒー滓やシュレッターゴミ等のロストマテリアルを堆肥化し、野菜を、果樹をルーフトップで育てる好気性の土づくり、地域に住む人と、働く人と、そして何よりも子どもたちとタネをまく日常がここからどんどん伝染している。だって、めちゃくちゃ気持ちいいから! 東京が世界に誇れるエディブル・シティになる日は、アーバン・ファーミングがすべての人にとって当たり前の日常になることから実現すると思う。『アーバン・ファーミング・ライフ』、ここ茅場町からも!!!応援します
堀口博子
一般社団法人エディブル・スクールヤード・ジャパン代表理事
編集者として活躍した後、2006年、エディブル・スクールヤードを日本に初めて紹介する『食育菜園 エディブル・スクールヤード』(家の光協会)を出版。アリス・ウォータース著『アート・オブ・シンプルフード』(小学館)などの翻訳編集も手がける。東京都多摩市立愛和小学校での教科連携によるエディブル授業に取り組み、2014年、一般社団法人エディブル・スクールヤード・ジャパンを設立。今年、兜町で「Edible KAYABAEN」プロジェクトを始動。