つながり*濱津隆之
vol. 26 2017-07-21 0
はじめまして。上田組『カメラを止めるな!』に出演させて頂きました、濱津隆之(ハマツタカユキ)と申します。
何事もそうですが、振り返れば出てくる色々は後を絶たないわけでして。ただ、今回に関しては、とにかく毎日がギュンギュンで、何を振り返ればいいのか全く思い出せません。
と言うわけで、そういったあれこれは多分皆が書いてくれるはずなので、自分はこの事について。
「つながり」
映像作品初心者の自分にとっては、今回が初めての経験でした。
髪型、汚れ、汗、日焼け、髭の長さ、等々。
物語を生で1日で見せきる舞台とは違って、日を跨いだり、シーンが前後したりしながらぶつ切りに撮った物語を最終的に繋げて見せる映像作品では、この「つながり」のミスが死活問題になります。
その為、メイクさんは逐一全身のぐるりを写真に納め、毎日同じ髪型やメイクを再現してくれます。陽射しが強ければ日焼け止めを塗ってくれるし、現場では、それが少しでも崩れるとさっと近付いて来て直してくれます。その上、うちわで扇いでくれたり、傘をさしてくれたりと、それはもう至れり尽くせりで。
初めはその手厚い対応に「そんな本当申し訳ないです。大丈夫です。」と遠慮していたものの、むしろそうやって遠慮した結果状態が崩れてしまう方が逆に迷惑をかけることになるということに気付き、最後の方は見事に甘えさせてもらってました。
「状態を維持する」という役者の「仕事」
舞台においてはまず無いこの「つながり」というシステム(よっぽどの変化はもちろんあれですが)に、映像作品初心者の私は、役者としての現場での意識のあり方を改めて勉強させられました。
休むのも役者の仕事。その本当の意味を知る貴重な経験を積むことが出来たので、これからは現場にソファーベッドを持参していきたいと思います。
濱津隆之