<応援メッセージ> 静岡大学人文社会科学部教授 白井千晶さん
vol. 4 2025-06-24 0
みなさん、こんばんは。
現在、達成率46%。637,000円まで来ました。
69人の方にご支援いただき、心から感謝しております。
今日は、プロジェクトの意義を深く理解・応援してくださっている静岡大学教授の白井千晶さんからのメッセージが届きました。
LGBTQファミリーのリアルな姿をもっと多くの人に届けるために、これからも頑張っていきます。
応援してくださる皆様に心から感謝申し上げます。
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私が尊敬するイレーヌ・テリーの著書『フランスの同性婚と親子関係――ジェンダー平等と結婚・家族の変容』には、親というのは、(生物学的つながりではなく)その意思がある者であると明確に述べられています。(そして精子提供や卵子提供など配偶子提供者は、親になることではなく、それを手伝うことを選んだ人だとも述べています。)
生物学的つながりがあって、親である意思がある人もいると思いますが、その基盤は、生物学的つながりではなく、意思にあるのだと思います。
私が偉そうに何かの定義を言うことではありませんが、もし親になることに「資格」があるのだとしたら、それは、親である意思だろうと思います。
テリーが暮らすフランスでは、シングル女性も、同性カップル女性も精子提供を受けることができます。
異性カップルでも、子どもを持ってから別れてひとり親になることもあるでしょうし、シングル女性が子どもを持ってからパートナーと出会うこともあるでしょう。
人はそんなに単純ではないし、人の人生には、いろいろなことがあるので、子どもを持つ時の婚姻状態で条件づけるのは安易ではないかと思います。
子どもにとって必要なのは、親の婚姻状態や人数や指向ではなく、その親が子どもを愛し、適切であるかということではないでしょうか。
今の社会が、親であることに真摯に向き合う人を揶揄するような社会ではないと信じたいと思います。ドキュメンタリーを楽しみにしています。
白井千晶
静岡大学教授(社会学)
全国養子縁組団体協議会代表理事
子どもアドボカシー学会理事
養子と里親を考える会理事
写真とことばでつむぐ フォスター運営
卵子提供で親になった人の当事者グループRanko Network運営
ふぁみいろネットワーク運営スタッフ
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