毎日新聞:「ひと」欄に稲葉剛の紹介記事が掲載されました。
vol. 11 2014-08-08 0
8月6日付け毎日新聞朝刊のコラム「ひと」欄に、稲葉剛の人物紹介記事が掲載されました。
NPO法人もやいを長期にわたって取材している遠藤拓記者が執筆した記事で、新団体「つくろい東京ファンド」の個室シェルター事業についても触れられています。
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http://sp.mainichi.jp/shimen/news/20140806ddm008070166000c.html?inb=ra
ひと:稲葉剛さん=路上生活者支援の新団体を設立した
◇稲葉剛(いなば・つよし)さん(45)
路上生活者を支援する「自立生活サポートセンター・もやい」(東京都新宿区)を、社会活動家の湯浅誠氏らと設立して13年。近年は国による生活保護制度の見直しに反対し、「生存権の侵害」と訴えている。普段は温厚で生真面目、口べた。仲間内では突っ込まれる場面が多い。
7月初め、設立当初から務めてきた「もやい」の理事長の椅子を後進に譲った。「トップが居座り続けると、新しい発想が出なくなる」。全国的な知名度を誇る団体のトップの座に、こだわりはなかった。
原点にあるのは「路上で亡くなる人を見たくない」という思いだ。東大大学院にいた1994年、友人の誘いで路上生活者の支援にかかわり始めた。豊かであるはずのこの国で、寒さや飢えで命を落とす人々に絶句した。3年後、中退し現場に身を置くようになった。
理事長退任に前後して新しい団体「つくろい東京ファンド」を設立し、路上生活者の個室シェルターを東京・中野で運営する。生活保護を受けアパートに移るまで従来は簡易宿泊所を紹介してきたが、集団生活になじめない人も多く、路上に戻るのを防ぐ狙いがある。
初期費用は百数十万円。寄付に加え、昨秋出版した本の印税もつぎ込んだ。それでも、当座の運営費は自腹を切ることになりかねない。どうしてそこまで徹底してやれるのか。ぼそっとつぶやいた。「継続は力なり。しつこい性分なんです」<文・遠藤拓/写真・中村藍>
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■人物略歴
広島市出身、被爆2世。一時、学習塾講師で生計を立てた。著書に「生活保護から考える」「ハウジングプア」。
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