作品制作⑤(奥田)
vol. 22 2023-10-09 0
みなさま
おはようございます
主宰の奥田です
今日で合宿稽古5日目となりました
※当日の演出に関する説明があります。劇場でご覧になりたい方は次回の更新をお待ちください※
今日から演出助手も二人体制で稽古に臨みます。水・映像・演技・明かり…こうした複合的な要素を整理・調整するために、稽古の段階で音や映像、照明を実際に使用しています。演技を決めてからそれぞれの要素をそこに当てはめて作るのではなく、明かりや映像を頼りに俳優の表現を引き出したりもします。
戯曲の中に描かれる世界と、「いま、ここ」の劇場で私たちが共有している空間をどうリンクさせるのか。さまざまな「仕掛け」をほどこしているところです。
初回公演の『胎内』では、戦争そのものを描いた映像ではなく、戦争中に働く「市民」を描いた映像を中心に使用しました。今回も出来事そのものではなく、その「周辺」を舞台に持ち込むことを考えています(詳細に関しては「 Vol13作品制作②映像」をご覧ください)。
映像と言っていますが、実は今回の公演で使用する映像は二種類あるのです。三人之会メンバーである田詩陽さん、今子青佳さんがそれぞれ映像を制作しています。描くものが全く異なる映像をどう組み合わせるのか、俳優の演技がどう変わるのか、その辺りも注目してみていただければ幸いです。
明かりも、初回公演よりもさらにレベルアップできるように、実験を重ねています。初回公演では演出が自分でオペレーションを行いましたが、より洗練したものにするためプラン・オペレーションのための人員を別途用意しています。キャパシティが数十人の小劇場の場合、公演によっては演出家が自分で照明オペレーションを行うこともあると思いますが、今回のように水や映像を同時使用する場合、照明の調整は繊細なものとなるため、稽古の段階から照明を仕込んで実験を行っています。機材の台数は実は初回公演と変わっていないのですが、使用法は少し変えています。劇場である三鷹SCOOLの天井は3m弱と、バトンがないためブラックボックスの劇場のように十数台を天井に吊るすことは困難ですが、水と映像のコンビネーションを意識した照明作りを行なっています。この辺りもぜひ注目してみてください!
手短でありましたが、映像や照明といった部分に関してお話ししました。
次回は「音」についてお話しします!
奥田知叡