テープ起こし2 ノーマル・ハートミニ講演会(4/14開催)
vol. 28 2019-04-26 0
4/14(日)に、東京は清澄白河のしごとバーで、開催された北丸雄二氏のミニ講演会の様子を、本日、順次テープ起こしして、クラウドファンディングが終了するまでアップしていきます。
ライブ感を重視して、いまテープ起こしした、そのままを掲載!
北丸:今日、実は私が翻訳したブロードウェイミュージカルの日本版公演の打ち上げがあって、私はもう酒が入ってます、スンマセン(笑)。『アルターボーイズ』というミュージカル。これもニューヨークの縁で、あるとき、たまたま日本の演劇関係者がニューヨークに来ていて仲良くなった。その人が日本に帰ってから、ブロードウェイの芝居やミュージカルの台本を翻訳をしてほしいと頼まれたの。その二作目が『アルターボーイズ』で、これ、もう初演から10年目なんだけど、これまで6回も上演が続いている人気舞台なんです。
しごとバー:それも同性愛がテーマなんですか?
北丸:同性愛がテーマというわけではないけど、まあ、社会のはみ出し者のお話っていうところが隠れテーマ。
「アルター」というのは、祭壇という意味。キリスト教の、教会の儀式を手伝う少年たちのことをアルターボーイズっていうんですね。そんで、賛美歌も歌う男の子たち五人が、ボーイズ・バンドを組んで、世界中を周り、布教と同時に魂の浄化をしようという設定で、日本にも来ましたというふうに脚色した。
彼らはカトリックなんですよ。ケネディが、カトリックで、初めて大統領になったんだけど、カトリックってのは、アメリカでは少数派なんです。カトリックってのは少数派だから。プロテスタントのアメリカでは肩身が狭い。メンバーには、さまざまなマイノリティの子達がいて、ひとりだけユダヤ人も混じってる。メキシコ人の捨て子の子もいる。元不良少年もいるんです。この子達のなかに、マークっていう子がいて、いわゆるゲイっぽくて、仲間の少年に恋をしているっぽい。
十年前の初演の時にね、このゲイ役をやった若手俳優が、「オレ、ほんとはこういうおかまっぽい役はイヤなんだよね」って言ったんですよね。彼は広島出身で、本来はすごく男っぽい若者だったわけ。その彼が、公演終了後のファンサービスのアフタートークで言っちゃった。「おれ、ヤなんだよね」って。そのとき、ぼくは彼に、「ちょっと来い」と。(場内爆笑)
(22:06まで)