テープ起こし1 ノーマル・ハートミニ講演会(4/14開催)
vol. 27 2019-04-26 0
4/14(日)に、東京は清澄白河のしごとバーで、開催された北丸雄二氏のミニ講演会の様子を、本日、順次テープ起こしして、クラウドファンディングが終了するまでアップしていきます。
ライブ感を重視して、いまテープ起こしした、そのままを掲載!
しごとバー:本日は、よろしくお願いいたします。
北丸:よろしくお願いいたします。
まずは、僕の自己紹介からしますと、北海道で生まれて、大学で東京に来ました。そのあと大学卒業してからも就職しないで、しばらくぷらぷらして……塾の先生なんかやってたんですけど。そろそろ就職しなくちゃっていうんで、新聞社に入りました。そのうちにいつの間にか、ニューヨーク支局へ行けっていうことになって(笑)、1993年に渡米しました。2月23日だったかな。それから一週間も経たない26日に、一発目の世界貿易センター地下駐車場爆破事件があった。
一報があって、最初はガス爆発かなという感じで、みんなたいしたことないと思っていたけど、あれは、駐車場を爆破して、あのままビルごと倒そうと思っていたんです。
事件のあとで、中を見せてもらったら、もうすごいの。三十メートル以上の穴が、3〜4階分にわたって空いてる。あの事件でも、千人以上がケガして、6人が死んだほど、実際すごい爆破だった。それでも、世界貿易センターは倒れなかった。そのあと虎視眈々とずっと十年近く、狙ってたんだよね。
そういった時代に、わたしは1996年の夏まで、ニューヨーク支局長として働いていたんです。それで帰国の人事異動が出た時に、日本に帰らなかった。帰ってもまた事件、事故だ、政治取材だって、ニューヨークで起きている、ニュ=ヨークから報じられることに比べるとあまり面白そうじゃなかったから(笑)。
※北丸さんは、その後、24年間にわたって、アメリカに在住され、フリーランスのジャーナリストとして活躍されていました。
世界の事件のすべてがここで起こる。世界で何かあっときに、たとえば、ブラジルで何かあったら、ブラジル人街がある。ドイツでなにかあっても、ドイツのコミュニティがあるわけ。ニューヨークでは、世界のいろいろなものと繋がっていたんですよね。離れがたかった。
ニューヨークの人たちは、日本と違って、みんなよくしゃべるんだよね。外国では、政治と宗教の話をしちゃいけないとよく言われるけど、そんなことはない。バンバン話してる。日本の社会みたいに「なあなあ」のところじゃ納得しないから。
政治と宗教の話だってどんどん話します。そうじゃなきゃそもそもちゃんとした付き合いができない。セクシュアリティの問題にしてもそう。セクシュアリティは個人的で、プライベートな問題だから、話したくない人は話したくないでいいの。でも、あの時代は、エイズの時代だったし、エイズに対抗するために、ゲイやレズビアンの人たちが、カムアウトした時代だった。今回の『ノーマル・ハート』から派生した時代。あのころは、ものすごいエネルギーが渦巻いていた時代だったんです。
(17:30まで)