現代の茶人からのメッセージ 櫻井真也
vol. 17 2019-08-11 0
いよいよクラウドファンディングも残り3日、
そして、皆様のおかげで75%を突破しました!!
残り3日間、まさにラストスパート、駆け抜けてまいります。
応援よろしくお願いします!
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今回のアップデート記事は、櫻井焙茶研究所・SABOEの櫻井真也さんです。
日本茶の魅力を再発見し、現代の日本茶の様式を探求される櫻井さん。
お茶とともに、喫茶文化も現在進行形で進化していることを教えてくれます。
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東京・表参道の茶室で、国内外の垣根を超えたゲストの心を掴んで知る櫻井さん。
そんな櫻井さんから見た、日本茶の魅力を教えてもらいました。
日本茶の魅力ですけれども、いろんなコーヒーとかワインとか日本酒もいろんな嗜好品があります。僕が感じるその日本茶の魅力というのは、やはりお湯の温度帯でいろんな味わいが変わる。一つの茶葉からいろんな味わいが出るんですね。そこは非常に、まあ中国茶もそうですけど、あると思いますけれども、日本茶というのは一番表現しやすい。そして、一番感じやすいものだと思います。やはり、そういったところに一番日本茶の魅力を感じます。
あとは、鮮度、日本茶というのは世界的に見ても蒸して作るという特有の文化があるお茶です。そこに魅力を感じていて、皆さんには伝えていきたいなと思っています。今気になっているのは、香りの部分ですね。それは日本茶はまず一つ大事な部分は、旨味というか味の部分だと思うんですけども、多分これからの世界で日本茶を広げるために何が必要かというのは香りの要素。そこをもっと我々これから広めていきたいというのと、味と香りというのは、両方が一緒になった時に一番強いという感じがします。
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茶業界では「若い人は日本茶から離れている」と言った話も聞きます。
現代人は日本茶から離れていっているのか。櫻井さんの感覚を聞いてみました。
離れると言うのはそこの人たちの日常の中にどれだけ汲み取れるかと言うのが一番問題になってくると思います。自分たちはこういったお茶屋の中で提供してますので、リーフから離れていると言う感覚はあまりない。逆にリーフを感じてもらってみんなが楽しみに来てくれるということがあるので。多分いろんな方が興味があると思います。
ただ、リーフを淹れるために何が必要かと言うとやはり茶器とか湯のみとかいろんなものが出てきます。そこに道具というのが出てきます。まあリーフと一緒にそういった道具、様式というものをこれからどんどん伝えられていけば、このリーフの形というのは日常に出てくるんだと思います。
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お茶とともに、お茶を楽しむ様式を作っていく。自分へ、ゲストへ。
お茶がなければ、しかし、お茶だけでは伝えられない経験を、様式を通じて届ける感覚でしょうか。
さらに、櫻井さんがお茶を淹れる時に大切にしていることを聞いてみました。
お茶の淹れ方ですけど、味はもちろん、生産家さんが作っている良さというのを壊さずに美味しく淹れるというのはもちろん。相手のことを思って淹れるということが一番大事だと思います。自分の、こう、気持ちですね。気持ちが相手のここ一椀に繋がるとうことで、やはり相手を思ってお茶を淹れることが一番重要だと思います。
"心手相髄"という言葉があって、心の手、相手、真髄の髄、脊髄の髄とかですけど、という言葉があるんですね。それはどういうことかというと、自分の心から手ですね、手に来て、例えばこういう急須があって、そこから相手に"心手相髄"の相、相手の心まで入る。お茶っていうのは、自分の心からこのまま手につながってお湯から注がれて、湯のみから相手まで伝わるんだよと。だからお茶を淹れる時というのは、相手のことを思いながら淹れるというのが大事。自分もそういったことは柔らかくは思っていたんですけれども、老師のその言葉を聞いてからハッと気づいて、やはりこれっていうのは、実はお茶を楽しむ上で一番大事なんだなという感じがしました。ですので、うちのスタップにもその話をしますし、自分で淹れるときもそうですけど、一人で淹れるときもそう行った感じで淹れると一杯のお茶がさらに美味しく感じると思っています。
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心手相髄。素敵な言葉です。
茶心に溢れていますね。
最後に、櫻井さんが今後取り組んで行きたいことをお聞きしました。
日本茶をこれからやってみたい。だけどなかなかどうやっていいかわからないという方、多分たくさんいると思います。僕もそうでした。実際に自分がお茶を勉強したいと思ってどうやって勉強したらいいかわからなくて、じゃあ自分でやってしまおうと思ってやったのがこういったお店です。あの、いろんなものが身近にありますけれども、そこから自分の好きなものを見つけるといのも一つ難しいことです。ただ、興味を持ったのであれば、必ずそこには何かがありますので、飲みにいくだけでもいいですし、例えば、いろんな、茶畑に行ければもちろんですけれども、とにかくとりあえず行ってみる、飲んでみる。それで自分が思ったことが、何なのかというのが正解だと思いますので、それをまっすぐ向き合って、日本茶なのか、なんでもいいと思いますけれども、前に進んでいってもらればなと思います。
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何か面白そうと感じた先には、必ず何かある。
一歩踏み出すきっかけに、この映画がなれるよう、完成まで駆け抜けていきます!
日本茶ドキュメンタリー映画製作チーム
高津 真