現代の茶人からの応援メッセージ vo.13 中島 毅
vol. 14 2019-08-03 0
アツい夏がやってまいりました!
日本茶ドキュメンタリープロジェクトのクラウドファンデングも残り11日。
ラストスパートの残り一週間を前に、応援してくださる方が日に日に増え、熱を帯びてまいりました!!
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今回の応援メッセージリレーは、
埼玉・狭山茶の栽培・製造・販売を手掛けていらっしゃる中島毅さんです。
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中島さんは、お茶の世界ではその名の通った手揉み茶の名人。
若くして6度の日本一に輝かれる一方で、その人柄は、とことんお茶に対して謙虚で誠実な方です。
映画の中では、日本茶の鮮度感と山の香りがどこからやってくるか追う中で、
製茶の基本である手揉み茶の取材を、中島さんにお願いしました。
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中島さんは手揉み茶(製茶)の名人であると同時に、その手揉みのお茶の原料を一年をかけて栽培する、栽培のプロでもあります。そんな中島さんに、一年の集大成である製茶について聞きました。
私の考える理想的な製茶とはですね、その年の原葉である新芽を最大限に活かせる製茶方法だと私は思っております。やはりその年によって、気候によって毎年作柄は変ります。その作柄に合わせて私たちは、製茶や肥培管理を変えなければなりません。365日一生懸命手入れをしてきた茶園でありますので、それを一日で揉むわけですから、その1日のために頑張ってきているわけですから、その生葉、原葉となる新芽を最大限生かして、その品種であったり、また、そういった味をお客様に楽しんでいただけるような製茶が理想的な製茶と思います。
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繊細な感覚が求められる手揉み茶。その手揉み茶の名人と凡人はどこで別れるのでしょうか。
手揉み茶がうまい人というのはですね、なんていうんですかね、難しいいんですけど、お茶と会話ができる人。手もみというのは、常にお茶と触れているわけで、お茶というのは生き物で、常に次にこうした方がいいよというサインを常に送っていると思うんですよね。その変化に対応して、手さばきや温度調節を見極める技術があるかどうか。後半になってくると形を作ってきたり、どんどんお茶というのは内質が繊細になってくるので。
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撮影中も手の平の感覚を研ぎ澄ませ、五感をセンサーとして、どこで次の工程に行くか探っておられる姿が印象的でしたが、極めて行くとその答えは「お茶が教えてくれる」という感覚となるそうです。本編では、さらに深いインタビューと、音と映像が加わります。楽しみにお待ちくだい。
一方、現在の日本茶の流通の多くは、機械による製茶です。AIや機械の技術が進化した先に、製茶における人の役割はどこまで残るのかという疑問を中島さんにぶつけてみました。
人の手は絶対的に必要だと思います。機械は数字で追っています。全ては数字上で現れてきます。ただ植物なので、その年の作柄が年がら年中、その年で変わってきてしまいます。最後に確かめて、こうしたらいい、最もこの今年の原料活かすには、人間の手が触れて、湿度であったり工程の進め方であったり確認しながら進めなければならないと思います。
昨年この数字で出したから今年もじゃあこの数字でいいというのは私は結びつかないと思います。やはり手揉みにも同じことが言えると思いますが、作柄を考えて、その年雨が少ない、日照りが続いた、生葉に水分が少ない、多いといったことを見極めて、感じ取って、機械を設定して、そこで自分で最後で手を入れることによってより良いお茶が生まれてくると思いますので。
やはり最終的には人間の手の感触によって製茶するのが大切であり、それが積み重ねていくと財産となるような気がしますので。やはり最終的には人間の手の感触、五感といったら大げさかもしれませんがそういったことは大切になってくると思います。
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とことんお茶に誠実で真摯な中島さん。最後にそんな中島さんが一番好きな日本茶のあるシーンをお聞きしました。
私の日本茶の好きなシーンはですね、やはり、家族で飲むお茶が本当に大好きなので、やはりその年に作られたお茶をですね、一番最初に飲むのは家族でもありますので。やはりその年一年間頑張ってきたのは私だけでなく家族も共に頑張ってきたわけですので。家族と飲むお茶というのは、私にとって、格別であり特別なシーンであると思います。
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中島さんのお茶と会話する、手揉み茶の手さばきと美しいお茶。
本編でぜひご覧ください!
日本茶ドキュメンタリー映画製作チーム
高津 真
▼日本茶ドキュメンタリー映画HP▼
https://teafilm2019.ufoinc.jp