現代の茶人からの応援メッセージリレーvol11 satén 小山和裕&藤岡響
vol. 12 2019-07-27 0
いよいよ、クラウドファンディングも残り20日を切りました!
ラストスパートの手前、ようやく夏らしくなってきた7月、
日本茶映画プロジェクトも熱く盛り上がって行きたいと思います!!
応援、よろしくお願いします!
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今回の応援メッセージリレーは、
東京・西荻窪のSaétn Japanese tea のチャリスタ小山さんとバリスタ藤岡さんです。
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リーフから、一杯のうつわへ、そして体験に落とし込んでこそ初めてゲストに響くものとなるお茶。そのリレーのアンカーを担う"挿れ手"であるお二人。
現場を取材させていただき、お二人のお茶にとことん真摯でありながら、
それをゲストに「押しける」のではなく「寄り添う」という姿がとても印象的でした。
僕らは提供する側であって、選ぶのはお客様。そこも一つ意識していることなので。そのお客さまが自分に合う合わないということを思う、伝わる伝わらないも含めて、そういうところをお客様が選んでいくというのも一つ大事だと思っているので、僕らは決して無理強いはしない。これ飲んでくださいとか、こういう飲み方で飲んでくださいとか、ある程度は制約はありますけど、無理強いはしないというところがありますし、お客様もそれに応じて飲んで楽しんでもらうことが大前提であるので、その辺りはすごい意識しているところかなとは思います。(小山)
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一方で、お茶の淹れ方のレシピについては、例えば濃度ひとつとっても圧倒的な研鑽を重ねられておられます。
農家さんとして淹れる方は結構濃い目で淹れる方が多いんですよね。そういう方にお茶をお出しすると「ちょっと薄いんじゃない」という指摘とかもされるんですけど、その時に、僕としては、なぜこういう風に淹れるのかというのをちゃんと伝えないといけないなと常々思っています。
なぜ薄いのかというのは逆になぜ濃くないかということ。濃すぎると途中で飽きてしまったり、喋りながら飲む方も多いので、その中で冷めてしまった時、濃いとえぐみとか雑味とかを感じて最後まで飲み切らないお客様が多かったりとか。最後まで飲むんだけど後味悪くなってしまうということが多いので、そこを最後まである程度バランスよく抽出して、最後まで冷めても最後まで飲みきってああ美味しかったねとという終わり方で終わって欲しいというのがあるので、こういう濃度でお出ししていますというのをちゃんと説明できるようにというのは意識しています。(小山)
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同時に、ゲストに対していつでも同じクオリティのお茶を提供するという使命から、再現性へのこだわりも徹底されていました。
まだまだ研究・試すことがたくさんあります。特に、100杯作って100杯同じ味を提供できるくらいの一貫性。お湯の温度が5度違うだけで違う、茶葉も0.1g単位で測るかどうかによって味の再現性に差が出てきます。朝一のお茶と夜のお茶が同じ条件で出せるようにしないと、リーフによるお茶の香味の違いも説明できなくなる。そこにまだ理想と現実のギャップがあります。
コーヒーとお茶の違いとして、コーヒーは粒度を揃えることができるというのがあります。お茶は前半と後半でも茶葉の粒度が異なるので味が異なる。今後、大切になってくるのは、何杯淹れても同じ味ができるような淹れ方の基準、そこをしっかり作って伝えていきたい。(藤岡)
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二人の淹れ手としての徹底したこだわりには、お茶への愛と熱が感じられます。
最後に、コーヒーの世界でキャリアを育まれてきた藤岡さんが、我々が見落としがちな、もう一つの日本茶の魅力について教えてくださいました。
産地が近いというのはその作り手が見えるということなので、それがすごく大事なことだと思いますね。どうやった苦労を経て、我々のところに届いているかというのが、やっぱり身近であるゆえに伝えやすいかなと思いますね。コーヒーの場合は海外の産地がほとんどで、沖縄だったり小笠原で育ってはいるんですけど、やっぱり海を渡ったところで育てられていて、その環境をやっぱりすぐに電車に乗ったりとか飛行機に乗ったりすれば2−3時間で着くような距離にあるので、手にとって実際にどういう植物でというのがやっぱり伝えやすいですよね。
気に入った茶葉があったりしたらすぐに産地のイメージとか湧きやすいですよね。例えばコーヒーだったらエチオピアとかケニアとか。アフリカの国々をイメージすることって日本人にとって難しい。それが静岡だったりとか京都だったりとか、産地の景色も浮かぶような、多分日本人だとイメージがパッとわくと思うんですよね。気に入った茶葉があれば、すごい本当に美味しいなと思ったら、実際にその産地にいって、きちんと茶畑の様子を見ることもできるし、手にとってどんな葉っぱか知ることもできる。なので、それがすごい淹れる側としては魅力。そこがやっぱり、気づいたらすぐ電車に乗って2-3時間でいくことができるというのは、すごい面白いなと。(藤岡)
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小山さん、藤岡さんが醸成するSatén Japanese teaの空間と自由にこだわった日本茶体験。
ぜひ映画で楽しんでください!
日本茶ドキュメンタリー映画製作チーム
高津 真
▼映画公式ホームページ▼
https://teafilm2019.ufoinc.jp