CMアップデート3。出演者紹介 -豊田記央-。
vol. 7 2020-03-07 0
昨年、友達が脚本として関わった舞台を見に来ないかと誘ってくれたので、新宿の劇場に足を運んだ。舞台や演劇に興味はあるのだが、あまり縁が無く、1年に1度ぐらいしか劇場に行く機会が無かったので、誘われたときはとても嬉しかった。劇場に着くと、ファンからの無数のお祝いの花束が両サイドにずらーっと並べられていて、見ると全ての花束には同じ俳優の方の名前が書かれていることから、この舞台には有名な俳優が出演しているという事が分かった。ただ、自分はあまり役者の方の名前を知らないので、その名前を聞いてもピンとこなかったのだが、友達曰く、固定ファンが多い舞台俳優の方が出演しているとの事だった。さらに、この舞台には某有名栄養ドリンクで「いっぱ~つ!」と叫んでいた俳優の方も出演していると聞き、有名人の生の演技とはどんなもんなのか期待が膨らんだ。
舞台の内容は、宇宙人とアンドロイドと人類の3つ巴の戦いの最中にゾンビのような伝染系の要素も入ってくる、SFアクションとサイコスリラーとホラーのような様々な要素が絡み合って、15名ぐらい役者の方たちがほぼ同じような衣装でアクションをしているという目まぐらるしい展開の舞台だった。舞台鑑賞の経験値が低い人間からすると、正直途中からストーリーや登場人物が分からなくなったりする部分もあったりして、15人の動きについていくのがやっとで、さすがに「いっぱ~つ!」の方はいつもCMで顔を見ていたのですぐに確認できたが、花束をたくさんもらっていた人気俳優の方は結局最後まで誰だったのか残念ながら認識する事が出来なかった。役者の方たちが塊で見えてしまい、自分の脳内ではあまり個としてそれぞれが認識できなかったのだが、ビジュアルとして認識できた「いっぱ~つ」の方以外、もう一人だけ唯一個として印象に残った方がいた。その方は演技はもちろん上手かったのだが、印象的だったのはその舞台の中で良く通る一番力強い声をしていて、観ている自分に彼の放ったセリフが身体感覚としてストレートに伝わってきたのだ。
後日、今回の映画に出演してもらう役者の方を探すにあたって、先の友達に相談した時にこの話をしたところ、その時の役者は豊田記央さんと言って、めちゃめちゃ良い人で、きっと興味を示してくれるのではと紹介してくれることになったのだった。
今回の撮影では、脚本を書いて事前に役者の方に覚えてきてもらうという方法ではないため、紙に書いた脚本が今のところ存在せず、登場人物の設定やシーンの状況などを撮影の時にその都度皆に説明して、それに合わせて役者の方には演技をしてもらうという形になっており、演技はほぼ即興になってくる。そのため、台本ありきの舞台で活躍されてきた方にとってはかなり負担を強いる撮影になっていると思う。豊田さんも最初かなり戸惑っている感じがあり、ほんと申し訳ないなと思いながらも演技をしてもらっていたのだが、演技に入ると流石、淀みなくもの凄い集中力で、どんどん役としての言葉を繰り出して、映画の世界を作っていってくれる。
今回の作品は、豊田さんと女優の三宅さん以外、阿目くんを除いて出演者はほぼ素人役者であり、役どころ的にもほとんどしゃべらないなので、本職の役者の方2人には、ガンガン語ってストーリーラインを引っ張っていってもらわなければならず、かなり重要な即興演技を求められるのだが、豊田さんも三宅さんもとても能力が高いので、このお二人が出演してくれることにより、ほとんどしゃべらない他の役者の方たちの事もグングン引き立ててくれている。
「Songs For My Son」素晴らしい役者の方々に参加してもらえてありがたい限りです!
和田