関野さんの近況が届きました!<旧石器時代からのつぶやき14>
vol. 31 2025-09-11 0
こんにちは!クラウドファンディング(以下、CF)担当スタッフです。
今回は「旧石器時代からのつぶやき」その14をお届けします。
以下、関野さんから届いた写真とメッセージです。
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暗闇の世界①
石垣島の洞窟の中で寝た。月が出てないと、漆黒の闇になる。目を瞑っていても、開けても、同じ視界、何も見えない。
日本では、都会にいたら決して漆黒の闇は経験できない。山に行っても、漆黒の闇は中々体験できない。
北海道の日髙山脈の西麓、二風谷の人里離れた渓谷で、真っ暗だが漆黒の闇ではなく、星あかりのおかげで、夜でもなんとか這うようにして移動できた。
都会に住む人間にとって光がないと不安になる。寝る時以外は煌々と明るい。オイルショックの時は節電モード全開だったのに、今では都内の駅前は競り合うようにイルミネーションの競演が繰り広がれている。
現代は暗闇というものが、地上から失われていく時代と言える。その状況は、これからもっと進むだろう。暗闇は犯罪の温床のように扱われる。
しかし、これまでの人間の歴史を考えてみると、夜の闇こそが恐れといった感覚とともに、人間の想像力を生み、思想を鍛え、人の心をつなぎ、謀議をも進ませ、状況を動かす母胎となってきたとも言える。中岡慎平、坂本龍馬らが光溢れるところで密議を交わしたり、これからニホンはどうあるべきかを語り合ったとは思えない。
人間の知恵というか、人類の英知の発生のそもそもは、夜の闇の存在と、そこへの恐れと、そこからの希望を抜きにしては語れないし、その闇に鍛えられた思想や権謀術数だからこそ、明るみに出たときに、強く時代を動かす力になったと言っても良い。その暗闇がない時代になって、一体人間はどうなるのか、政治はどうなるのか。文化はどうなるのか。闇の力を失うことが人間の創造力も想像力も奪っていくことになるんじゃないのか。
ITの出現もリンクしている。ITが社会から闇なるものを奪っていく。指先でキーボードを押すだけで、ほとんどの問題に答えてくれる。まるで、すべてに正解があると錯覚してしまう。旧石器時代の夜は闇の世界だ。闇に浸りながら、闇の復権を考えたい。
石器野吉晴
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