「海上レストランプロジェクトで見た、大きな視点と資産の目利き」
vol. 20 2025-03-14 0
本日のテーマ:「海上レストランプロジェクトで見た、大きな視点と資産の目利き」
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◆ 江田島の海に浮かぶレストランをつくる夢
シェアハウス山燈子で暮らしながら、Campsでバイトしながら、個人事業主としてデザインの仕事をしながら、人生迷い時の僕は、ある日、縁がつながり、江田島の海上レストランプロジェクトに関わることになりました。
舞台はガンネムーンビーチ。
かつてはテーマパークがあったものの、現在は少しひっそりとした地域。
この場所に、海の上で特別な食体験を提供するレストランをつくろうという計画でした。
チームには、音楽家・クリエイティブディレクター・フランス修行のシェフなど、個性的で専門性の高いメンバーが揃い、僕はその熱気にワクワクしながら参加しました。
実際、プロジェクトには3艘の船があり、僕らは広島湾を走りながら、無人島を巡ったり、
宮島~広島~江田島の航路をどう楽しめるかを研究したりしました。
僕自身、船舶免許を取り、操縦を学びながら、メカニックの技術を教えてもらったり、ドローンで船を撮影をしたり、事業計画書を作成する役割を担いました。
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◆ 事業計画の初挑戦と「食 × 瀬戸内文化」
海上レストランの核となるのは、「瀬戸内海の文化 × 最高の食体験」という発想。
江田島の美能(みのう)エリアは、
南北両方に港を持つ独特な地形を持ち、漁師の町としても知られています。
この土地ならではの「食」と「漁業文化」を活かせば、単なるレストランではなく、
「瀬戸内の歴史や文化に触れる場」をつくれるのではないか?
そんな視点を盛り込みながら、僕は初めて本格的な事業計画書を作りました。
コンセプトの練り込み、デザイン、航路の検討…。
ビジネス書で学んだ知識を総動員しながら、形にしていく作業でした。
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◆ 「海」という公共財と、事業の難しさ
しかし、海上レストランには多くの課題がありました。
特に大きかったのが、「海は公共財であり、自由に使えない」という問題。
土地とは異なり、船は波や風の影響を受けるため、
単純に建物をつくるのとは違った許認可の壁がありました。
海上で事業をする難しさを痛感しながらも、
それを乗り越えるために、多くの人の知恵を借りることになりました。
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◆ 投資家との出会いと、資産を見極める視点
そんな中、プロジェクトには福山の不動産会社の投資家が関わることになりました。
この出会いは、僕にとって大きな学びの機会となりました。
投資家が持つ視点は、単なる「お金がある人」ではなく、「どう資産を回し、価値を最大化するか」を熟知している人たちでした。
彼らと一緒に、小豆島まで行き、30メートルクラスの大型船を購入し、尾道のドックで整備したり、実際に尾道に高級ホテルを建てるプロジェクトが動いていくのを目の当たりにしました。
特に印象的だったのは、彼らの「お金を使うこと=未来をつくること」という発想。
単に利益を得るのではなく、「こういう事業をつくれば、地域にこんな影響がある」
という願いを持って投資をしている。
お金をただ増やすのではなく、「未来を設計するための道具」として使う。
これは僕にとって、初めて知る世界でした。
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◆ 江田島の可能性を認識した瞬間
このプロジェクトを通じて、僕は江田島の可能性に気づきました。
結局、海上レストランは実現には至りませんでしたが、「里海」というブランディングと結びつけることで、まだまだ大きな展開ができるのではないかと思っています。
江田島には、すでに世界的な評価を受けた「江田島荘」があり、オリーブや牡蠣といった強い食文化も根付いています。
そこに、僕がこのプロジェクトで学んだ「マクロな視点」を掛け合わせることで、江田島が持つ本来のポテンシャルを引き出せるのではないか?
未来を見据えながら、「本当に価値のあるものをどう生かすか?」
そんなことを考えるきっかけになった経験でした。
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現在の進捗
・支援金額:631,000円(63%達成)
・支援者数:50人
・終了まであと12日
このクラウドファンディングが、
「田舎との関わり方の選択肢」を広げるきっかけになれば嬉しいです。
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