「呉の街の面白さ——人間臭さが残る都市」
vol. 16 2025-03-10 0
本日のテーマ:「呉の街の面白さ——人間臭さが残る都市」
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◆ 呉の街が持つ独特の空気感
呉の街を歩くと、どこかアンダーグラウンドな雰囲気を感じます。
それは、かつて海軍の街として栄えた歴史に根付いた文化かもしれません。
街の中には、スナック、ビリヤード、ボウリングといった昭和の娯楽文化が、まるで時間が止まったかのように今も息づいている。
キャバレーのような名残もあり、都市部のクリーンな開発とは違う、「欲」の痕跡が残る街としての面白さがあります。
都市が発展するほど、どうしても人間臭さは消え、洗練されたパブリックな空間に変わっていきます。
でも、呉にはまだ、都市でありながら個人が強く滞在する空間が残っている。
これは、どこか懐かしく、そして少しスリリングな魅力です。
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◆ クトマレでの夜——街の温度を感じた瞬間
呉で開催されたリノベーションスクールに参加したとき、僕はゲストハウス「クトマレ」に泊まりました。
オーナーに案内されながら、スナック街を歩き、屋台でラーメンを食べ、呉の街の持つ「人の温度」を全身で感じました。
都市の中にまだ、「一元さんお断り」的な空気がある。
ヤンキーっぽいお兄ちゃんお姉ちゃんが幅を利かせ、それを誰も気にしない。
そんな街の「雑多な人間らしさ」に、僕はときめきを覚えました。
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◆ 夜明け前の路地裏で見たもの
クトマレで泊まった翌朝、スナック街の裏路地を歩いていると、一人のおばあちゃんがタバコを吸いながら、ゆっくりと空を見上げていました。
ビルの谷間、薄暗い路地裏。
吐き出された煙がぼんやりと広がる中、おばあちゃんは吸い終えたタバコを、無造作に溝へと落としました。
もちろん、タバコのポイ捨ては良くないこと。
でも、その瞬間、僕は「ああ、この街はまだ人間が人間でいられる場所なんだ」と思ったんです。
都市が洗練されるほど、人々は「クリーン」であることを求められる。
SNSの時代、誰もが発言に気をつけ、バッシングを恐れて、言葉を選ぶ。
でも、呉の街にはまだ、「善悪を超えて、ただ人間がそこにいる感じ」が残っている。
欲を抱えたまま、人が生きている空間。
それが、この街の魅力なんだと僕は思います。
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◆ 呉の魅力を未来へつなぐ
呉は、決して「美しく整った街」ではないかもしれない。
でも、それが呉の唯一無二の価値です。
時代が進むにつれ、街はクリーンになり、「人間らしさ」が削ぎ落とされていく傾向があります。
でも、呉にはまだ、生々しい温度が残っている。
この街の良さをどう活かしていくか。
それが、呉をもっと面白くするための鍵になるのではないかと思っています。
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現在の進捗
・支援金額:571,000円(57%達成)
・支援者数:48人
・終了まであと16日
このクラウドファンディングが、
「田舎との関わり方の選択肢」を広げるきっかけになれば嬉しいです。
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