「なぜ、建築事務所から不動産へ?僕の分岐点」
vol. 15 2025-03-09 0
本日のテーマ:「なぜ、建築事務所から不動産へ?僕の分岐点」
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◆ 建築から不動産へ——その発想の原点
僕が「建築」と「不動産」を掛け合わせて地域に関わるようになったのは、学生時代に本で知った二人の建築家の影響が大きいです。
ブルースタジオの大島芳彦さん、OpenAの馬場正尊さん。
彼らの考え方に触れたとき、“単に建物をつくるだけではなく、リノベーションを通して街の再生につなげる”という発想に衝撃を受けました。
特に、馬場さんのエリアマネジメント論にある「アンカーを3つ打つ」考え方。
街に起爆剤となる拠点を3つ作ることで、派生的に周囲が変わっていく。
この理論を知ったとき、建築単体ではなく街全体を動かす視点の重要性に気づきました。
同じく、大島さんのリノベーションスクールも、街を変えるためにはデザイナーや建築家だけでなく、「不動産を扱う人」の存在が不可欠だと説いていました。
「そうか、建築だけではダメなんだ。不動産の視点が必要なんだ。」
でも、僕の主戦場は都市ではなかった。
地方や田舎を対象に、この考え方を活かせないか——
そう思ったのが、建築士の資格に加えて宅建士を取ろうと思った最初のきっかけです。
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◆ 建築事務所での違和感と、宅建士を取った理由
僕は建築事務所で働いていましたが、
その中で少しずつ違和感を抱くようになりました。
建築の仕事はどうしても労働集約型になりがちで、自分が動き続けないと何も生まれない。
そして、自分が動けなくなったときに継続できる仕組みがない。
さらに、コロナ禍を経て、「環境の変化に左右されすぎる業界の在り方」にも疑問を持ちました。
このままで、自分が本当にやりたいことに辿り着けるのか?
そこで、不動産の視点を持つことで、もっと長期的に地域に関われる仕組みを作れないかと考え、建築事務所に勤めながら宅建士の勉強を進めました。
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◆ 呉市のリノベーションスクールで流した涙
宅建士を取得し、地域おこし協力隊として活動し始めた頃、私は呉市で開催されたリノベーションスクールに参加しました。
2泊3日で、本気で街を変えるアイデアを考える。
そのプロセスの中で、自分がどんどん夢中になっていくのを感じました。
そして最終発表が終わった後——なぜか、僕は号泣していました。
自分でも理由がわからなかった。
でも、後から振り返ると、それは本気で街に向き合えた嬉しさだったのだと思います。
「やっぱり、俺はこういうことをやりたいんだ。」
その確信が、今のさとまる不動産のビジョンにつながっています。
実際に、スクール後すぐに今の会社の事務所となる空き家を購入し、建築×不動産の視点で地域に関わる決意を固めました。
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◆ だからこそ、さとまる不動産をつくる
僕は建築が好きです。
でも、それ以上に、建築が街に与える影響が好きなんだと思います。
「建物単体をつくる」のではなく、
「空間がもたらす豊かさを考え、地域全体をつくる」
それを実現するには、建築と不動産の両輪が不可欠でした。
だから僕は、不動産を通して田舎の可能性を広げたい。
「田舎の不動産を扱う」ということは、単に家を売るのではなく、その土地の魅力を再編集し、新しい価値を生み出すことだと思っています。
リノベーションスクールで流した涙の意味を、今ならはっきりと言葉にできます。
「僕は、建築と不動産の力で、田舎の風景を変えたい。」
さとまる不動産の挑戦は、まだ始まったばかりです。
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現在の進捗
・支援金額:571,000円(57%達成)
・支援者数:48人
・終了まであと17日
このクラウドファンディングが、「田舎との関わり方の選択肢」を広げるきっかけになれば嬉しいです。
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