台湾国際ドキュメンタリー映画祭にやってきた!その2
vol. 6 2014-10-10 0
『三里塚に生きる』オープニング上映は大盛況。観客は、日本の空港反対闘争をめぐるドキュメンタリーを食い入るように見つめてくれました。
『三里塚に生きる』をオープニング作品に選んでくれた映画祭のプログラム・ディレクター、ウッド・リンは弱冠32歳。これまで隔年開催だった映画祭が政府の文化部の支援で毎年開催になり、場所も台中市から首都・台北市に移した、新しくなった第9回映画祭からプログラム・ディレクターに抜擢されました。
ウッド・リンを囲むスタッフもみんな若い。ぼくらのアテンドをしてくれているマチルダさん、ウセイさんも30代の女性。「第9回から一世代若返った」と話していました。「台湾では若い世代がドキュメンタリーを熱心に見るようになっている」という状況が映画祭に反映された結果なのでしょう。
ウッド・リンたちは山形国際ドキュメンタリー映画祭に毎回通い、「映画祭はいかにあるべきか」を学んだそうです。ヤマガタがお手本だったのです。お互いに隔年開催だったこれまでは、奇数年にヤマガタ、偶数年にタイワン、と切磋琢磨してきたのですが、タイワンが毎年開催になり、ヤマガタのある来年はアジアで二つの国際ドキュメンタリー映画祭が同時期に重なる事態に。これまでも兄弟映画祭として仲良くやってきたヤマガタとタイワン。きっとうまい方法を編み出してくれるでしょう。
とにかく、ウッド・リンは惚れ惚れするようないい男でした。映画祭はプログラム・ディレクターがカラーを作ります。プログラム・ディレクターが変わると、映画祭の内容がガラッと変わると言われています。映画祭ははじまったばかりですが、ウッド・リンが組んだプログラムは面白い。さあ、今日はアラン・ベルリナーの特集をみにいくぞ!(監督・代島)
Tシャツ姿のぼくの横で笑っているの若者がウッド・リン。